出版社内容情報
フランス・パリを「地面の凸凹と水」で読み解く土木史ガイド。自然地形や人工構造物がセーヌ川などの水とどう影響し合い、街が変化してきたのか、古代から現代に至るまで史実を交えて語る。具体的な状況を示す豊富な図版とランドマークに紐づけた解説で、水と人々が攻防を繰り返しながら変化していく街の様子がよくわかる。
【目次】
・はじめに:なぜパリは「華の都」になれたのか?
・凸凹リスト
序章 優雅でなだらかな地形はどうやってできた?
0-1 パリの凸凹を決定づけた太古のセーヌ川
0-2 川と地形を変えた地上と地中の「水のやり取り」
解説プラス0:「モンソー」の尾根=「ビュアッシュの分水嶺」
1章 敵の侵略が自然地形を変えた?!人工改変の始まり
1-1 水の流れを変えたローマ帝国による征服
1-2 セーヌ川の水位を上昇させたシテ島の城砦化
1-3 川岸の姿を変えたノルマン人との攻防戦
解説プラス1:中心軸「7度」のズレの謎
2章 敵去って地固まる?!地面を変えたセーヌ川の水位差
2-1 上流を潤し下流を乾かす橋と水車
2-2 水量と水位が一変したビエーヴル川の付け替え
2-3 島の乾燥化で始まったノートル=ダム寺院の建設
2-4 湿地帯の水が引いて徐々に広がる農地
解説プラス2:「サンジノサンの墓地」「シャンポーの市場」から学ぶ地表と地下の水の動き
3章 水の流れを変え続ける防衛施設「市壁」
3-1 パリに建設された八つの「市壁」
3-2 敵だけでなく地面を流れる水をも阻んだ「フィリップ・オーギュストの市壁」
3-3 悪臭を放つドブに変わった「エティエンヌ・マルセルの市壁」
3-4 中世ヨーロッパ最大級の濠で洪水から町を守る「シャルル5世の市壁」
3-5 市壁に阻まれない排水ルートの確立
解説プラス3:パリの「市壁」が生み出した直線道路
4章 パリを一喜一憂させる「ゴミの山」
4-1 ゴミで市壁を突破!?ジャンヌ・ダルクも使った攻略法
4-2 町から近い小高い丘は粉挽風車に最適
4-3 ゴミと排出土を詰め込んだ最後の巨大インフラ「フォセ・ジョーヌ」の建設
解説プラス4:古地図に描かれたゴミ捨て場
5章 建設ラッシュで生じた凸凹が都市問題を引き起こした?
5-1 王都として整備されていく市街地
5-2 水に沈んだクリスマス。貯水槽付き下水の逆流
5-3 徴税だけの塀がフランス革命への導火線に
6章 水に対処できるようになったパリ。大改造で近代都市へ
6-1 もう大丈夫!貴重な「丘(?)」を削ってつくった広くて平らな幹線道路
6-2 名作「オペラ座の怪人」は地中に眠る旧河道で誕生した?
解説プラス6:名画のセーヌ川は時速2㎞? テクノロジーが支えた印象派の水面
終章 再び変わろうとするセーヌ川、地下に掘られた巨大な貯水槽
・おわりに
内容説明
パリ市民を永遠に悩ませるセーヌ川…人間の知恵をあざ笑う「水」。世界初!パリの地面を水文学的に大解明!
目次
序章 優雅でなだらかな地形はどうやってできた?
1章 敵の侵略が自然地形を変えた?!人工改変の始まり
2章 敵去って地固まる?!地面を変えたセーヌ川の水位差
3章 水の流れを変え続ける防衛施設「市壁」
4章 壁外に積み上がりすぎた「ゴミの山」が建設資材へ
5章 国王の都市計画と新しい下水システム
6章 近代都市化の波に削られる天然の凹凸
終章 再び変わろうとするセーヌ川
著者等紹介
佐川美加[サガワミカ]
水文歴史研究家。1960年東京生まれ。早稲田大学教育学部で自然地理を、第一文学部でフランス語・文学を学ぶ。フランス政府給費留学生としてパリ大学ソルボンヌ校に短期留学。セーヌ川を中心とした水文学視点にたってパリの歴史を研究している。日本河川協会、国土地理院、早稲田大学理工学部、練馬美術館など、講演多数。日本地理学会、日仏図書館情報学会会員。早稲田大学エクステンションセンター、朝日カルチャーセンター講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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