オーバーツーリズム - 観光に消費されないまちのつくり方

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  • サイズ 46判/ページ数 271p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784761527358
  • NDC分類 689
  • Cコード C0052

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きみたけ

53
著者は㈱日本総合研究所調査部主任研究員の高坂晶子さん。オーバーツーリズムの様々な背景や実態とその対策について、国内外の事例紹介にとどまらず、オーバーツーリズムへの具体的な対処方法にも明言した一冊。危機管理としてオーバーツーリズム対応すること、関係者間でWin-Winの関係を構築すること、持続可能な地域観光を目指すことが大事。気になったのは、日本人旅行者のサスティナブル・トラベルに対する配慮・意識が、世界全体の70%に対し36%と低いこと。旅の特別感や開放感を優先する傾向が見られ、ちょっと残念。2024/08/22

shikada

20
多すぎる観光客の影響で、地元民の生活や自然環境に悪影響が出てしまう「オーバーツーリズム」を解説する1冊。たとえば京都では地元民が使うバスが超混雑したり、ガラパゴス諸島では観光客の衣服に付着した外来種が生態系を破壊したりする。観光地ではない場所でも、SNSのバズで突如観光地化してしまうことも増えている。決定打はないけれど、時期ごとにオフのスポットでイベントを開いて人を分散させる、入域料を取るなどして観光客の総量抑制をするなどが対策。観光客のモラルに頼るのは望み薄だと思う。2022/11/11

まー

13
海外ニュースで取り上げられているのを見て手に取ったのですがオーバーツーリズムへの対応にお国柄が出ているなと感心させられました情熱の国スペインでは観光バスに玉子を投げつけガウディはあなたを嫌っていますと言い放つそうだ 以前銀座で翌日から使える博報堂の金券を今日帰国するからあげるとアジア系の女性から言われ数千円分貰った事を思い出しました2025/06/29

ぷほは

5
既に本書の基になっていた論文はweb公開されていたので一昨年の公開セミナー前に読んでいたため復習感があるものの、後半のSNSの発達を踏まえた新OTに関する論述は読み逃していた。ツーリズム・ジェントリフィケーションとの差異を考えてみると、都市の景観や住民の生活環境の悪化より深刻な問題として、修復不可能な自然や文化的遺産の棄損可能性が挙げられる。対策である時間と空間の分散、課金による選別、法による規制等々はホスト側のリスク削減として行為化(=歓待)されるが、むしろ大切なのはゲスト側の良識や理解という位置づけ。2022/01/22

田中峰和

5
観光客が急増し、混雑や騒音、地価高騰といったダメージをもたらすオーバーツーリズム。人気観光地に暮らす住民にとっては迷惑だし、いつになったら緩和されるのだろうと引越しを考える人もいただろう。本書の発行が今年3月中旬、コロナ禍によって状況は一変、我が世の春を謳歌していた観光業者は泣くに泣けない状況となった。京都市民にとっては落ち着いた街並み、バス停のゆとりなど、ようやく古都の暮らしを満喫できるようになった。向かいにあったホテル建設予定地は、1年間駐車場にして様子を見るらしい。この騒動が落ち着くとは思えない。2020/06/20

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