出版社内容情報
日本と同じくクルマ社会のフランスの地方都市で、「駐車場と化した広場」が「歩いて楽しいまちなか」に変わるまでを読み解く。日本と同じくクルマ社会で、郊外には巨大なショッピングモールがあるのに、なぜフランスの地方都市の中心市街地は活気に溢れ、魅力的なのか。「駐車場と化した広場」から「歩いて楽しいまちなか」への変化の背景にある、歩行者優先の交通政策、中心市街地と郊外を共存させる商業政策、スプロールを防ぐ都市政策を読み解く。
はじめに
1章 日本とフランス、地方都市の今
1 日本の地方都市の現状
2 フランス地方都市の元気なまちなか
2章 「賑わう地方都市のまちなか」ができるまで
3章 「歩いて暮らせるまち」を実現する交通政策
1 歩行者優先のまちづくり
2 「乗って楽しい」自転車政策
3 BRTの徹底活用
4 トラムとトラムトレインの導入
5 都市とクルマ
6 都市交通計画を支える仕組み
7 誰のための交通か?
・インタビュー:元ストラスブール市長
4章 中心市街地商業が郊外大型店と共存するしくみ
1 フランスの商業調整制度
2 あらゆる人にとって中心市街地を魅力的にする取り組み
・インタビュー:アンジェ市商業・市街地活性化担当官
5章 「コンパクトシティ」を後押しする土地利用と税制
1 商業・交通政策と連携する都市計画
2 都市の拡散を防ぐ住宅政策
・インタビュー:アンジェ都市圏共同体副議長
3 住宅開発企画の実際
・インタビュー:住宅公社担当者
4 マスターアーバニストの役割
・インタビュー:マスターアーバニスト
6章 社会で合意したことを実現する政治
1 自治体の広報戦略と市民参加・合意形成
2 アンジェ都市圏共同体の商店への対策と工事中の補填
・インタビュー:アンジェ都市圏共同体交通局長
3 工事中の駐車対策
・インタビュー:アンジェ市最大の商店街組合長
4 フランスではなぜ自治体がイニシアティブを発揮できるのか
インタビュー:アンジェ市長
7章 日本でできること
1 フランスから学ぶべき戦略
2 日本が採るべき具体的な戦術
おわりに
宇都宮 浄人[ウツノミヤ キヨヒト]
宇都宮浄人(うつのみや きよひと)
関西大学経済学部教授。1960年、兵庫県生まれ。京都大学経済学部卒。1984年、日本銀行に入行。英マンチェスター大学大学院留学、一橋大学経済研究所専任講師、日銀調査統計局物価統計課長などを経て2011年から現職。
ヴァンソン 藤井 由実[ヴァンソン フジイ ユミ]
ヴァンソン藤井由実(ふじい ゆみ)
ビジネスコンサルタント(日仏異文化経営マネジメント)。大阪出身。大阪外国語大学(現大阪大学)フランス語科在学中に、ロータリークラブ奨学生として渡仏、フランス国家教育省の「外国人へのフランス語教諭資格」を取得。1980年代より、パリを中心に欧州各地に居住し、通訳として活動。2003年からフランス政府労働局公認の社員教育講師として、民間企業や公的機関で「日仏マネジメント研修」を企画。翻訳監修『ほんとうのフランスがわかる本』(原書房、2011年)、著書『ストラスブールのまちづくり』(学芸出版社)。
感想・レビュー
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おさむ
Akihiro Nishio
スプリント
ろべると
takao