内容説明
環境の保全・創出への合意形成ツール。アメニティをあえて貨幣価値で測ることで、公共投資・規制などの政策決定のための共通の土俵を生み出す意欲的な試み。
目次
第1章 都市アメニティの価値を測る(都市アメニティとはなにか;都市アメニティの構造;都市アメニティの特徴 ほか)
第2章 価値計測の方法(直接測れないものを測る;市場価格が付いているものの価値;行動に現れた価値を測る―旅行費用法 ほか)
第3章 都市アメニティの価値評価―京都を例に(多様なアメニティの価値を測る;歴史的文化財の価値評価―嵐山・北山・東山;古都保存法の経済価値評価―歴史的風土の保存を目指して ほか)
おわりに―都市計画と都市アメニティ
著者等紹介
青山吉隆[アオヤマヨシタカ]
1943年生まれ。67年京都大学大学院工学研究科修士課程修了。73年京都大学工学博士。徳島大学教授を経て、96年より京都大学大学院工学研究科教授(都市地域計画)
中川大[ナカガワダイ]
1956年生まれ。81年京都大学大学院工学研究科修士課程修了。建設省、国土庁、東京工業大学を経て、91年より京都大学大学院工学研究科助教授(都市計画・交通計画)
松中亮治[マツナカリョウジ]
1971年生まれ。96年京都大学大学院工学研究科修士課程修了。京都大学大学院助手を経て、03年より岡山大学環境理工学部助教授(都市・地域計画、交通計画)。博士(工学)
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感想・レビュー
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eu-ro
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読み切れた、とは言い難いかも。経済関係の部分の幾何学的理解が追いついてない・・・。 景観や歴史的建造物やインフラなど、都市の“アメニティ”を経済的指標を用いて評価するという発想は目から鱗。また開発権(Co2排出権の歴史的建築版)なんてものがあり実用されているということにも驚いた。経済指標として、どうやって定性的なデータに変換するのか、が一番の胆だし、批判的に見れば、その枠内に入れてしまうと見えなくなる価値もあるかもしれない。それでも貨幣価値に落とし込んでしまうことは議論としてはわかりやすくなるな2010/02/15