目次
第1章 場面緘黙と出会う(大半は正体を知らないで過ごしてきた;秘密と演技 ほか)
第2章 場面緘黙の日々(周りとの違和感;学校生活の困難 ほか)
第3章 場面緘黙の爆発(進路、大学への希望;ひとり暮らし ほか)
第4章 場面緘黙のあとに(友達との距離感;支配する・される ほか)
第5章 場面緘黙と生きる(場面緘黙が治るとは?;かんもくの声 ほか)
著者等紹介
入江紗代[イリエサヨ]
1984年岐阜県生まれ。早稲田大学第二文学部表現・芸術系専修卒。2014年より「かんもくの声」として、場面緘黙経験者による発信・活動を行っている。かんもくの会、かんもくネット、日本場面緘黙研究会会員。かんもくフォーラム実行委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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itica
68
場面緘黙(ばめんかんもく)とは、家庭では普通に話せるのに学校など特定の場所では固まって話せなくなってしまう不安症状を指すらしい。場面緘黙傾向にある著者は、幼少期よりその症状に苦しんできて、文字通り死ぬか生きるかのはざまの中で,漸く自分の症状に「場面緘黙」と言う名前が当て嵌ってほっとしたと言う。私も初めて聞く言葉だった。人前で緊張することは理解できるが、それのとても強い人?とは少し違うのかな。たぶん著者の苦しみの半分も理解してないと思う。でも場面緘黙の症状で苦しんでいる人がいることは忘れないよ、絶対 2020/02/23
ムーミン
25
読んでいても、同じところを堂々巡りしている感じ。それが著者自身の生きづらさをそのまま表しているんですね。数年前に関わった姉妹の困り感と重なりました。2020/04/19
Natsuko
24
機能的には話せるのに、場面によって言葉が出なくなる場面緘黙。実際に、施設では声を出さない方が家では家族に途切れなくおしゃべりしていると知ったときは衝撃だった。知的障害もあるため精神的な理由だけではないのだろうが、ここに書かれているような繊細さによる過剰なまでの自意識、被害妄想そして防衛本能が彼の言葉を奪うのか。著者の語る話せない理由や辛さに彼も共感するのだろうか。支援法についての本ではないが、どうやらあの手この手で言葉を発してもらおうと、大袈裟なリアクションで周りが頑張るのは逆効果なんだろうなあと思った。2022/10/12
かおり
22
肝心なことを話してくれない部下がいるので、参考になればと読んだけれど。これでは私にはわからない。こういう人もいるのね、だけで「話せないなら仕事辞めろ」と言いたくなる。だって、そのせいで客人に損失を負わせるわけにはいかないし。2020/07/13
nbhd
15
初めて知った「かんもく(緘黙)」、家庭では普通に話せるのに学校など特定の場所では固まって話せなくなってしまう症状のことをいう。誰にも話せず「自己否定がループする」と著者は書き、その症状のように、同じことが暗いトーンで繰り返され、身に迫ってくる。心にのこったのは、緘黙当事者が毎年おこなっている「肉まんバレンタイン」。当事者にとって「コンビニで声を出して注文する」ことは日常茶飯ではない。初めて知る世界に圧倒されつつ、ああ世界が多様で豊かすぎて、他者を知って接続することはなかなかむずかしいと思ったのも本音。2021/01/30
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