内容説明
学生相談活動の最前線。カウンセリング現場からの課題提起と実践的検討、そして新たな概念の提示で構成される本書では、相談活動の方向性を見渡す新たな視座として「連働」という概念を提唱し、個別相談が果たす教育コミュニティへの作用と貢献について考察する。
目次
第1章 教育コミュニティにおける連携・恊働と連動―問題と目的(学生相談における連携・恊働研究の現状と課題;本研究の枠組と方向性:連携・恊働から連働へ;本研究の目的:連働の実践的検討)
第2章 連携・恊働の基礎となるモデルとスタイルの構築(研究1 連携・恊働を導く学生相談モデル;研究2 連携・恊働を促す学生相談スタイル)
第3章 学生を取り巻く人々が関与する相談事例への構えと対処(研究3 教職員が関与する相談事例への構えと対処;研究4 親・家族が関与する相談事例への構えと対処;研究5 友人・学生が関与する相談事例への構えと対処)
第4章 現代的な諸問題への個別対応と関係者との連携・恊働(研究6 現代的な諸問題における教職員との連携・恊働;研究7 現代的な諸問題における親・家族との連携・恊働)
第5章 「連携・恊働」から「連働」する援助的コミュニティへ―総合的考察と今後の展望(個別相談における各構成員との「連働」;個別相談と教育コミュニティとの「連働」;本研究の成果と今後の課題:「連働」の新たな展開に向けて)
著者等紹介
齋藤憲司[サイトウケンジ]
1959年徳島生まれ。主として大阪と埼玉で育つ。東京大学大学院教育学研究科博士課程在学時よりある私立大学の非常勤カウンセラーとして学生相談に携わり、東京大学学生相談所助手(専任カウンセラー)を経て、現在は東京工業大学保健管理センター教授(専任カウンセラー)/博士(心理学)。日本学生相談学会では常任理事(会計委員長、研修委員長)、事務局長2期、理事長代行2回を経て、現在は理事長を務め、『学生相談ハンドブック』(日本学生相談学会50周年記念誌編集委員会(編)、学苑社)出版においては編集幹事の一員としてとりまとめにあたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。