内容説明
「大正という気分」が生み落した潮流、演劇界と文学界が共生し、たがいに花開いた「演劇の季節」を検証する。
目次
第1章 大正という気分―三宅周太郎と文士たち
第2章 劇中劇を見る人―劇評家白鳥
第3章 痴呆芸術論というもの―白鳥・荷風・小山内
第4章 東京人の匂い―自由劇場までの小山内薫
第5章 さまよえるエトランジェ―小山内薫のルパシカ
第6章 『世話狂言の研究』の思想―パンの会と木下杢太郎
第7章 ロダンの比喩―小宮豊隆と吉右衛門
第8章 研究会ばやり―役者たちと文士たちの蜜月
第9章 絵画の季節―岸田劉生と歌舞伎美論
第10章 歌舞伎美論のゆくえ―劉生ふたたび
第11章 蜜月のおわり―『演劇新潮』の文士たち
終章 ベル・エポックの終焉―『演劇新潮』の終刊と小山内薫の死