内容説明
申すまでもなく、社会福祉事業が今日にいたる源流は数限りないと思います。社会福祉事業の大河には幾重もの流れ込みがあります。その太い大きな源流のひとつに、渋沢栄一から発する事績、意見や考え方を認めてはいかがだろうかというのが、本書の主題であります。第二部では、筆者の恩師の一人である前田秀導の始めた社会福祉事業の様子を伝えています。第三部では、前の部にかかわる範囲での、筆者の思うところ、考える仕事観を伝えています。本書の執筆目的は、実は今ひとつありまして、社会福祉事業を日本の国においていっそう評価してほしい、そして従事しようとする人が増えてほしい、さらに従事している人がいっそう定着してほしいとの思いを託すことにしました。「はじめに」より。
目次
第一部 新一万円札の肖像 渋沢栄一と社会福祉事業―人が社会福祉事業をスタートさせる契機にせまる(ある社会福祉法人創設代表者が事業に従事したきっかけ―滋賀県土山町・前田秀導青年の場合;慈善事業・社会事業のリーダーとしての渋沢栄一―近代日本を開花させ社会的課題の克服に対峙した源流を求めて;渋沢栄一に学ぶ―社会福祉事業に従事する素養と要件)
第二部 社会福祉冊業を成功させる原動力―可能性あふれる活動とするために(仲間と共に 社会に有益な活動を―社会福祉法人創設の場合;支援事業所にいる二つの主体者)
第三部 個人を尊び可能性伸ばす社会福祉事業の拡充を―利用者も支援者も、そしてグループ自体も(練習は不可能を可能にする―日々の取組みへの工夫と努力;めざすもの―希望もち生きる強さを生活に)
著者等紹介
山西辰雄[ヤマニシタツオ]
1952(昭和27)年2月 京都市中京区生まれ、滋賀県甲賀市土山町在住。明治学院大学社会学部社会福祉学科卒業、佛教大学大学院社会学研究科社会福祉学専攻修士課程修了。15年~現在に至る、社会福祉法人瑠璃光会に勤務。るりこう園長、相談支援センターろーぶ所長など歴任。現在、法人常務理事、ろーぶ相談支援専門員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。