内容説明
今日、子どもたちの暮らしと家族の生活は大きく変化し、孤立する家族システムの中で援助が必要な場面が増えてきた。保育所や児童福祉施設で働く保育士は、多重な課題を抱えた家族に対処しなければならなくなっており、保育所においては子育て支援から深刻な子ども虐待の問題、保育所以外の児童福祉施設でも入所した子どもとその家族の再統合を目指した援助が求められるなど、家族を援助する知識が必須となっている。本書はこのような状況の下、保育者として必要な家族援助のあり方をふまえて、他の専門職と協働して家族の課題とかかわるさいの視点や原則を明らかにするよう努めている。保育士養成課程の「家庭援助論」の新しいテキスト。
目次
第1部 現代家族を取り巻く状況とその政策動向(現代社会と家族―現代の家族・家族関係の変容と現状;家族援助・子育て支援の必要性)
第2部 家族援助の枠組み(家族援助の枠組み―家族が抱えるニーズに基づいた援助とその体系)
第3部 家族援助の各論(地域子育て支援とその方法;相談及び積極的な介入を要する家族への援助―子どもの障碍と「問題行動」に焦点を当てて;積極的な介入を要する家族への援助―子ども虐待に焦点を当てて;施設を利用する子どもとその親への援助;里親家庭への支援)
第4部 家族援助の事例(家族援助の実際)
著者等紹介
山田勝美[ヤマダカツミ]
神奈川県に生れる。東洋大学大学院社会学研究科博士後期課程満期退学(社会福祉学修士)。東京育成園児童指導員を経て、現在、長崎純心大学助教授
鈴木力[スズキツトム]
愛知県に生れる。明治学院大学大学院社会研究科社会福祉学専攻博士課程前期修了(社会福祉学修士)。児童養護施設赤十字子供の家児童指導員、東京育成園(分園型FGH)児童指導員を経て、現在、聖徳大学短期大学部教員
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