内容説明
長年に亘って著者自ら、地層中に残された生痕化石を求めて房総各地をくまなく歩き回った。その間に集めた多種多様な生痕化石について、それらの生痕主を究めるべく、現生種との比較を試みた。その成果を盛り込んだのが本書である。このような生痕化石を文字で詳細に綴っても、容易にその実像をイメージし得ないものである。それを補うため、電子顕微鏡写真や著者の手による精密なスケッチ、復元図を多数使用して、初心者にも理解できるよう配慮した。そして、外国産の興味深い生痕化石をできるだけ数多く紹介することにより、内容の充実を計った。本書は著者が、１９８１年に著した『生痕化石の世界』を全面的に書き改め、構成を刷新し、より完成度の高いものとした、まさに生痕化石研究の決定版と言い得よう。
目次
第１章 住まい跡の化石
第２章 行動の跡の化石
第３章 食べ跡の化石
第４章 ウンコの化石
第５章 病気の跡の化石
