内容説明
本書はレスター教授の長年の研究と実践に基づいて、自殺に関する問題を97のQとAにまとめたものである。それは1960年以来のシュナイドマンやファーブローなどのアメリカ自殺学の創始者を中心に多くの古典と最近の研究を基礎に、組み立てられたものである。それは自殺動機、自殺傾向、自殺の予知、自殺防止から、自殺の遺伝と生化学に及ぶ広範な自殺学の成果を正確に述べたものである。本書は一般読書にとって分かりやすい解説であるばかりでなく、自殺学の専門家にとってもきわめて有益な示唆を提供している。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Karorimeito
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データは古いが、自殺に関する各国の状況や自殺者の傾向の考察等が役立った。 個人的に覚えておきたい気付きとして、メンタル障害になる人は他責の傾向があり自らの考え方(認知)の改善の機会が得られないため、結果的にどんな環境に行っても病む可能性が持続してしまう事、いわゆるギフテッドは能力が高いためか、病みづらい事、自殺のこと(死にたい等)を口にする人は自殺しないという説は迷信である事、自殺の衝動のピークは一時的な波であり落ち着いている時に専門家に診てもらい対応する事、認知療法が有効である事、などがありました。2021/01/08