内容説明
本書は、1980年から現在までのアタッチメントとその周辺領域の研究を検索し、さらに、生涯を通じたアタッチメント関係の意味を考える上で重要な「内的ワーキング・モデル」(心的表象のシミュレーション・モデル)の概念に着眼し研究を展開していく。基礎心理学と臨床心理学を同じ理論のテーブルに着かせる可能性をもつ「内的ワーキング・モデル」をテーマとした本邦初の研究書。
目次
第1部 乳幼児期の母子関係およびアタッチメントの内的ワーキング・モデルに関する文献的検討(アタッチメント研究の動向;アタッチメントの内的ワーキング・モデル;対人関係の内化モデルの発達―D.Sternの理論を中心に ほか)
第2部 アタッチメントおよびアタッチメントの内的ワーキング・モデルに関する研究(3歳児の保育園適応と母親行動について;絵画統覚検査による幼児のアタッチメントの内的ワーキング・モデルに関する基礎的研究;アタッチメントおよび自己の組織化とメタ認知的機能―内的ワーキング・モデルの形成にかかわる問題 ほか)
第3部 まとめ