内容説明
教育と学校をめぐる私たちのなにげない行為、それを疑うことのない日常の信念、ここに問題はかくれている。時としてこれらは、奇妙なあるいは悲惨な結果をひき起こすことがある。本書は、教師論、死を招いた罰マラソン、校則の問題、さらには道徳教育や教育の国際化とナショナリズムなど、さまざまな事例をとりあげ、その分析と検討をとおしてわが国現在の教育と学校にかんする諸問題を教育学的視点から実証的に考え、教育・学校文化論を展開する。
目次
序章 学校文化の分析
1章 教育のブラック・ホール
2章 〈生徒〉としての匿名性
3章 「無議」の文化
4章 知りたがり症候群
5章 「正しい感想」
6章 教育の「国際化」と「ナショナリズム」