内容説明
教育や福祉を志すものが、まず探求しなければならないのは、「人間」そのものの特性や、生きることの意味などであり、人間の最終的な目標は「自己実現」であろうから、そのために、主として人間の内面に働きかけてそれをたすけるのが教育であり、主として外面から働きかけてそれをたすけるのが福祉であり、この二つは、「人間尊重」の理念のなかで統合されると、著者は長年の研究実践をふまえて主張する。
目次
序章 人間―このふしぎなもの
第1章 人間観の系譜(西洋思想の中で;東洋思想の中で)
第2章 人間観をささえるもの(自由と主体性;平等について;人間の「生きること」;愛;地球と人間)
第3章 人間観と教育(人間の全面的発達と教育;適応のための教育と、改造のための教育;個と集団;人間観と福祉教育)
第4章 人間観と福祉(社会福祉の成立と人間観;関係的存在としての人間観;ノーマリゼーションの人間観)