出版社内容情報
内省、反省、自己観察の観点から暗黙知を論じている点は、組織的知識創造理論における内面化の議論と類似した考え方であり、暗黙知の本質に関する今後の議論の広がりを感じさせる書である。
内容説明
ふしぎなことに、われわれは「何も考えずにそれができてしまう」。注目を浴びる暗黙知のもつ変化への可能性と限界を、日々繰り返されるルーティンワークの現場の、技術と組織と身体の接点で探索する。
目次
1章 ルーティンを観察する
2章 暗黙知を解読する
3章 システムを複数化する―徒弟制というモデル
4章 拡大する分業―歴史的パースペクティブ
5章 チームワークと認知
6章 「現場」と学習の構造
著者等紹介
福島真人[フクシママサト]
東京大学大学院総合文化研究科助教授。1958年東京生まれ。東京大学大学院(文化人類学)単位取得退学、東京大学東洋文化研究所助手、国際大学助教授を経て現職。学術博士。専門は、社会人類学、認知科学、科学と技術の人類学的研究。インドネシアやタイでの宗教研究を起点に、ローカルな知識体系といわゆる科学技術システムの相互作用の問題を、認知、学習、コミュニケーションといった観点から、精神医療や組織論、安全科学といった文脈で研究
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