宇宙のアノマリーはどこまで判明したのか―標準モデルを揺るがす謎の現象

個数:
電子版価格
¥2,860
  • 電子版あり

宇宙のアノマリーはどこまで判明したのか―標準モデルを揺るがす謎の現象

  • ウェブストアに11冊在庫がございます。(2025年09月27日 19時34分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 336p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784760156375
  • NDC分類 440.12
  • Cコード C0040

出版社内容情報

 本書は『物質は何からできているのか――アップルパイのレシピから素粒子を考えてみた』の著者による最新作。今回は標準モデル(標準模型ともいう)についてのアノマリー(異常)について面白く語っている。標準モデルとは、素粒子物理学における理論では、宇宙に存在する4つの力のうち強い相互作用、弱い相互作用、電磁相互作用の3つを記述するためのモデル(重力は除くため)のことで、20世紀における物理学の到達点とも言われる。宇宙論に関しても標準モデルがあって、こちらはビッグバンからはじまる膨張する宇宙について記述しているが、標準モデルで説明可能なのはわずか5パーセント程度と言われている(説明できないからダークマターやダークエネルギーなどがある)。どちらも、まだわからないことが多く、調べれば調べるほど数値の異常が見つかるため、その理論の正しさが常に検証されている。そこにはニュートンまでの物理学がアインシュタインによる相対性理論によって、まったく新しい物理学として書き直されたのと同様の考えがある。また、これらの4つの力はもともと1つだった可能性があり、そのため3つだけを記述する理論では不十分となり、この標準モデルを越える理論が求められることにもなっている。とは言え、この3つだけをまとめる理論も完成はしていない。
 これまで物理学は先に理論を打ち立て、それを実験によって確かめるという方法を取ってきた。ヒッグス粒子の発見はそうした流れにおける象徴的な出来事で、これによって標準モデルという理論の正しさが確認されたのだ。そしてこれですべてが解明された(ニュートンの時代も同様)と思わずにはいられなかった。しかし、本当にそうだろうか? と考える物理学者が出てきた。そして徐々に実験精度が高まり、また大規模な実験が出来るようになり、これまでの「標準モデル」から逸脱する実験結果がたくさん見つかるようにもなってきた。そのため実験結果から理論を見直すという方向に変化してきてもいる。つまり、アインシュタインによる一大転換からさらに新しい物理学を探そう、という方向に向かっているのだ。本書はその現状とこれまでの経過を前作と同様、研究者へのインタビューも含め、わかりやすく面白く書きまとめた読み物となっている。さて、新しい物理学は見つかるのだろうか。


【目次】

プロローグ
第1章 宇宙の物語―宇宙の起源、物質の性質、そして私たちがまだ理解していないこと
第2章 惑星ヴァルカン―宇宙の理解を大きく変えた2つのアノマリー
第3章 不確かさにだまされる―科学を迷わせるアノマリーから身を守るには
第4章 氷の下から届いた粒子―南極の氷の下から現れたあり得ない粒子は、新たな亜原子世界の手がかりなのか
第5章 磁気のミステリー―ミューオンの磁気は新たな力の隠れた影響を明らかにするのか
第6章 機械の中の幽霊―ニュートリノの予想外の性質をめぐる20年来の謎には、隠れた宇宙への手がかりがあるのか
第7章 美と真実―LHCの物理学者たちは、説明できないふるまいをする素粒子を見つけた。亜原子世界のもっと壮大な描像の初めての手がかりなのだろうか
第8章 天界の争い―宇宙の膨張速度をめぐる意見の違いが宇宙論の世界に分断を生んでいる。宇宙の理解に変革が起きようとしているのだろうか
第9章 宇宙をめぐる謎―アノマリーが現れては消え、また新たなアノマリーが現れる
第10章 計り知れない創造の恵み

内容説明

理論的に説明のつかないいくつもの現象が見つかっている。超高エネルギーニュートリノ、オーマイゴッド粒子、ダークマター、ダークユニバース、ステライルニュートリノ、ダークエネルギー、ダークフォース、ダーク光子。

目次

第1章 宇宙の物語 宇宙の起源、物質の性質、そして私たちがまだ理解していないこと
第2章 惑星ヴァルカン 宇宙の理解を大きく変えた2つのアノマリー
第3章 不確かさにだまされる 科学を迷わせるアノマリーから身を守るには
第4章 氷の下から届いた粒子 南極の氷の下から現れたあり得ない粒子は、新たな亜原子世界の手がかりなのか
第5章 磁気のミステリー ミューオンの磁気は新たな力の隠れた影響を明らかにするのか
第6章 機械の中の幽霊 ニュートリノの予想外の性質をめぐる20年来の謎には、隠れた宇宙への手がかりがあるのか
第7章 美と真実 LHCの物理学者たちは、説明できないふるまいをする素粒子を見つけた。亜原子世界のもっと壮大な描像の初めての手がかりなのだろうか
第8章 天界の争い 宇宙の膨張速度をめぐる意見の違いが宇宙論の世界に分断を生んでいる。宇宙の理解に変革が起きようとしているのだろうか
第9章 宇宙をめぐる謎 アノマリーが現れては消え、また新たなアノマリーが現れる
第10章 計り知れない創造の恵み

著者等紹介

クリフ,ハリー[クリフ,ハリー] [Cliff,Harry]
ケンブリッジ大学を拠点とする素粒子物理学者で、CERNの大型ハドロン衝突型加速器LHCb実験で研究を行っている。ロンドン科学博物館で7年間にわたって学芸員を務めた。定期的に市民向け講演を行い、テレビやラジオにも出演している。2015年に行われたTEDトーク「Have We Reached the End of Physics?(私たちは物理学の終焉を迎えたのか)」は300万回以上視聴されている

熊谷玲美[クマガイレミ]
翻訳家。東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ダージリン

5
素粒子物理学の標準モデルでは説明がつかない事象を捉え、未知の粒子や力を探ろうとする取り組みを描き出す。大掛かりな実験装置を使い大勢のチームでデータを取り地道な解析を行い、標準モデルからの予測と観測結果に統計的に有意な差があるかを探っていく。しっかりしたデータを取るために細心の注意を払い、大変な苦労が伝わってくる。こういう現場の苦労を描き出すのはこの手の本では結構珍しい気がするが、新鮮で面白かった。2025/09/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22812072
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ドワンゴ」にご確認ください。

最近チェックした商品