出版社内容情報
かつて地球には、
私たちとはまったく異なる人類が生きていた――
かれらはなぜ滅んだのか?
美意識はあったのか?
その精神構造とは?
現生人類(サピエンス)に都合のいい幻想から脱却し、人間という存在を「ありのまま」に理解しようとする情熱的探究の成果!
赤道直下から北極圏まで駆けまわり、30年にわたり洞窟の地面を掘り続けた、第一人者にして考古学界の異端児による初の一般書。
“この先で、もうネアンデルタール人を同類とみなさないこと、つまりかれらは私たちの諸側面を投影した存在ではないのだと考えることが、なぜ重要なのかを説明しよう。完全に絶滅したこの人類は、私たちの抱く幻想をすべて足し合わせても及ばない存在なのに、私たちの視線でがんじがらめにされてしまった。私たちはかれらを同類に仕立てあげ、ありもしない姿に作りあげた挙げ句、無理やり歪めている。だから、ネアンデルタール人に固有の異質さを取り戻すためにも、私たちが抱いているおなじみの親しみやすさを取り除かなければならない。”(「はじめに」より)
内容説明
人間という存在を解き明かす。なぜ滅んだのか?美意識はあったのか?その精神構造とは?赤道直下から北極圏まで駆けまわり、30年にわたり洞窟の地面を掘り続けた、第一人者にして考古学界の異端児による探究の書。
目次
第一章 ネアンデルタール人の正体
第二章 北極圏の冒険譚―マンモスの民からクジラの民まで
第三章 森の食人種?
第四章 儀礼と象徴?―疑問を検証する
第五章 ネアンデルタール人の美意識
第六章 人間という存在を解き明かす
結論 この生き物を解放せよ
著者等紹介
スリマック,リュドヴィック[スリマック,リュドヴィック] [Slimak,Ludovic]
世界的に有名な先史学者。ネアンデルタール人社会に関する研究の第一人者であり、現在この分野で最も活発に重要な発見を行っている研究者でもある。CNRS(フランス国立科学研究センター)在任。ローヌ渓谷のマンドラン洞窟をはじめ、赤道直下から北極圏までの発掘調査を指揮。「最後のネアンデルタール人社会」に焦点を当て、これらの集団に関する数百の研究論文を著している。その研究は『ネイチャー』、『サイエンス』、『ニューヨーク・タイムズ』、『エル・パイス』などでも紹介されている
野村真依子[ノムラマイコ]
フランス語・英語翻訳者。東京大学文学部卒、同大学院人文社会系研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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