出版社内容情報
ことばには不思議な力がある。日本では古来よりそう信じられてきました。数ある占いの中でも特別なことばをもちいるのが「歌占」です。おみくじに和歌が書かれたものがあることをご存知でしょうか。それは神さまのお告げなのです。
江戸時代、占いは人びとの暮らしの一部でもありました。陰陽師として活躍した安倍晴明にあやかって作られたこの歌占も江戸の後期に流布したもののひとつです。本書で占ってみると、江戸時代の和歌が今も現代人の悩みに答え、指針となってくれることに驚くでしょう。
また、本書は原文のくずし字も掲載し、字母と翻刻を、そして現代語訳を付しています。くずし字をじっくり読み解いていけば、より一層、和歌に込められた文字の力を味わうことになります。
占いで楽しみながら、くずし字や和歌を読めるようになると、いにしえの世界がどんどん広がっていきます。そして奥深く連綿と続く日本文化に浸ってもらいたいと願います。
内容説明
おみくじに書かれた和歌は神さまのお告げです。平安時代から、人は神さまと和歌でコミュニケーションしていました。それをルーツにするのが「歌占」です。くずし字をじっくり読み解くことで、神さまに通じる和歌の力をもっと感じられるでしょう。
目次
歌占って何?(歌占Q&A;この本での歌占の方法;「歌占のお告げ」の見方;占いの結果ページの見方)
占いの結果を見てみよう!(『せいめい うた占』序)
歌占お悩み相談室(歌占の結果をどう読み解いたらいい?)
著者等紹介
平野多恵[ヒラノタエ]
富山県生。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。成蹊大学文学部教授。日本中世文学、おみくじや和歌占いの文化史を中心に研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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