内容説明
生涯、思想、著作、史跡のほか、曼荼羅、潅頂儀礼、仏菩薩など、第一人者による徹底した解説に、豊富な数の用語集を付した入門書にして決定版。
目次
序 今なぜ空海なのか(空海と現代)
第1部 空海と出会う(空海の生涯;空海の思想)
第2部 空海を学ぶ(空海の密教芸術;空海の著作)
第3部 空海と歩く(空海ゆかりの地;空海の奇跡)
第4部 空海関係用語集
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Isamash
16
大正大学の小峰彌彦・教授が編者の2014年発行著書。密教導入のみならず語学、書、文章、技術に卓越した才能を有していた空海の天才性が良く見えた気がした。遠い過去とはいえ、これだけ日本人の枠を超えた逸材がいたことには誇りを感じた。弟子入りしようとした最澄も立派とは思うが、妥協せずに指導を拒否した空海も日本人らしからぬ存在。空海に元に派遣されていた最澄の弟子が、空海の弟子になってしまう展開も、彼の大きな魅力を象徴している様で、実に面白い。ただ、読んでいっても、密教がいかなるものか、結局よく分からないのは残念。2025/09/30
Go Extreme
3
曼荼羅理論と調和の哲学: 空海は曼荼羅を用いて個性の尊重と全体の調和を強調 曼荼羅:異質な存在が共存しつつも全体の調和を図る・すべての存在が相互依存 即身成仏の思想: 修行を通じて現世での悟りが可能・三密行 密教の総合性と包括性: 神仏習合の考え方が密教の特質 大日如来と阿弥陀如来の同一性: 異名同体・両者の教えを統合的に解釈→浄土信仰との共通点を強調 慈悲と利他の精神: 共存を目指す慈悲の精神・曼荼羅理論の中核概念 高野山ー密教修行の場と 東寺ー真言密教の根本道場 神護寺ー言密教の中心地・初めて両部灌頂2025/01/08




