出版社内容情報
郡司・国司が地方を掌握していた飛鳥~平安時代、かれらがどのような姿をし、どのように富を蓄えたか。腰帯、国司の館、豪族の家、地域開発と交易という視点からその実像を解明し、「貧窮問答歌」風の古代史の虚構を打ち破る。
内容説明
古代の地域像には、荒涼とした「貧窮問答歌」のイメージがつきまとう。しかし地方豪族たちは、地域の人々を束ね、開発に取り組み、王臣貴族と結び、富を蓄積した。「腰帯」「国司の館と豪族の家」「地域開発」「交易」という観点から、かれらの姿を明らかにし、古代史をおおう霧を払拭する。
目次
1 腰帯の語る古代の官人社会
2 国司の館と地方豪族の家(国司の館の景観と生活;豪族の家を形作るもの(垣;門と大甕))
3 平安時代の地域開発と地方豪族(平安時代の開発と勅旨田;中山間地の開発と牧)
4 交易と地方豪族(灰釉陶器の流通と地方の交易;緑釉陶器と初期貿易陶磁器の流通)
著者等紹介
田中広明[タナカヒロアキ]
1962年群馬県前橋市に生まれる。1985年大正大学文学部史学科卒業。同年(財)埼玉県埋蔵文化財調査事業団入所。現在、同事業団調査部主任調査員
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