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近代日本の他者像と自画像

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  • サイズ B6判/ページ数 347p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784760120598
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C3021

出版社内容情報

民族・民俗・考古・近代史など異分野の研究者10名の共同研究によって明かされる、近代日本の「他者」と「自己」の認識史。対象と視線において「国家の次元」を導入し、内における地方創出と国民形成、外における植民地域の創出と国家形成が、どのように「日本人」にとっての「他者」あるいは「自己」を認識・画定させたのかを解明する。

 序論 (篠原徹:国立歴史民俗博物館教授)
第1部 植民地という表象
 金関丈夫と『民俗台湾』―民俗調査と優生政策(小熊英二:慶応大学助教授)
 アイヌ「滅亡」論の諸相と近代日本(木名瀬高嗣:東京大学大学院博士課程)
 〈土人〉論―「土人」イメージの形成と展開(中村淳:東京大学大学院助手)
第2部 国民国家の内と外
 陵墓の近代―皇霊と皇室財産の形成を論点に(鄕木博志:京都大学助教授)
 鳥居龍蔵・千島アイヌ・考古学(宇田川洋:東京大学教授)
 南洋に渡った壮士・森小弁―「南洋群島」以前の日本・ミクロネシア交流史の一段面(小松和彦:国際日本文化センター教授)
第3部 民俗学・民族学の他者
 日本における近代人類学の形成と発展(清水昭俊:一橋大学教授)
 「民族」の認識と日本民俗学の形成―柳田国男の「自民族」理解の推移(岩本通弥:東京大学助教授)
 「日本民俗学」から多文化主義民俗学へ(島村恭則:国立歴史民俗博物館助手)

内容説明

民族・民俗・考古・近代史など第一線の研究者10名の共同研究によって明かされる、新しい「日本」「日本人」像。国民国家形成過程の「民族」「民俗」を問う先端の論考集。

目次

第1部 植民地という表象(金関丈夫と『民俗台湾』―民俗調査と優生政策;アイヌ「滅亡」論の諸相と近代日本;「土人」論―「土人」イメージの形成と展開)
第2部 国民国家の内と外(陵墓の近代―皇霊と皇室財産の形成を論点に;鳥居龍蔵・千島アイヌ・考古学;南洋に渡った壮士・森小弁―「南洋群島」以前の日本・ミクロネシア交流史の一断面)
第3部 民俗学・民族学の他者(日本における近代人類学の形成と発展;「民族」の認識と日本民俗学の形成―柳田国男の「自民族」理解の推移;「日本民俗学」から多文化主義民俗学へ)

著者等紹介

篠原徹[シノハラトオル]
1945年中国に生まれる。1969年京都大学理学部卒業。1972年京都大学文学部卒業。1983年岡山理科大学教養部助教授。現在、国立歴史民俗博物館民俗研究部教授、博士(文学)
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感想・レビュー

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てれまこし

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一冊の単行本にするにはあまりに多様で専門的な論文をまとめるトピックは国民国家の虚構性である。世界を複数の主権国家に分断する国境線の内側に自己の同一性を、外側に他者の差異性を視ることにより、その境界線を再生産しているわれわれの悪癖である。だが、そうした歴史的な事実がいくら積み重ねられても、今日の国民国家の力が減じる気配はない。こんな研究に政府が助成金を与えているのはまだ時代が呑気であったのかもしれないが、今日において果して国の助成の対象となりうるだろうか。歴史的事実の発見だけをもって政治が変わることはない。2018/03/29

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