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冷戦とは何だったのか―戦後政治史とスターリン

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  • サイズ B6判/ページ数 298,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784760118908
  • NDC分類 319.38
  • Cコード C3031

出版社内容情報

20世紀後半、圧倒的な力で世界の人々を覆っていた「冷戦」とは何だったのか。ソ連崩壊後に明らかになった新資料と冷戦終結10年を経てこの問いについての本格的研究が可能になった。本書は1945年からスターリンの死(1953年)までを扱い、ドイツ問題、朝鮮戦争、東欧関係、毛沢東、金日成やチトーとの関係など幅広い視野で詳述した戦後冷戦史の決定版である。翻訳はタジクで非業の死を遂げた秋野氏の遺志を継いで完成した。

序章 歴史としての冷戦
第1章 安全保障に取り憑かれたスターリン
   専制主義の防御/帝国の建設/望まざる冷戦
第2章 共産主義という名の妖怪 1947年9月
1948年6月
   コミンフォルム誕生/バルカンの罠/緊迫する東西関係
第3章 大失策 1948年6月
1949年4月
   ベルリンの失敗/独裁者の妄想/冷戦の軍事化
第4章 後退と再編 1949年4月
11月
   損失の穴埋め/新たな粛清/終わりなき冷戦
第5章 前進再開 1948年11月
1950年6月
   破壊活動/アジアにおける第二戦線/攻撃の青写真
第6章 力試し 1950年6月
1951年1月
   計算違い/戦線拡大/瀬戸際
第7章 守勢へ 1951年1月
1952年3月
   包囲下の東欧/不吉な交渉/「誰も信じない」
第8章 気まぐれ 1952年3月
11月
   ドイツへの幻想/支配力を失った独裁者/国内闘争の勝利
第9章 行き詰まり 1952年11月
1953年3月
   スターリン主義の末期症状/スターリン最後の陰謀/訪れなかった機会
第10章 スターリンの遺産 1953年3月
7月
   結束する後継者たち/ベリヤとドイツ問題/生き延びたソ連型システム
終章 ソ連の脅威とは何だったか

内容説明

脅威と不安で世界が震撼した!朝鮮戦争、ベルリン封鎖、ユーゴ問題…新史料を駆使して冷戦の本質を再構成。行動派政治学者秋野豊氏の遺業が完成。

目次

歴史としての冷戦
安全保障に取り憑かれたスターリン
共産主義という名の妖怪(1947年9月~1948年6月)
大失策(1948年6月~1949年4月)
後退と再編(1949年4月~11月)
前進再開(1949年11月~1950年6月)
力くらべ(1950年6月~1951年1月)
守勢へ(1951年1月~1952年3月)
気まぐれ(1952年3月~11月)
行き詰まり(1952年11月~1953年3月)
スターリンの遺産(1953年3月~7月)
ソ連の脅威とは何だったのか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

わび

3
冷戦終結後、東側の文書に一部依拠しながら書かれた冷戦史の嚆矢。本書のキーワードは「安全保障上の不安 insecurity」であり、スターリンがこの不安に病的に取り憑かれたために、諜報により得た情報の認知を歪め、ほとんど常に西側の出方を見誤り、全体として支離滅裂な政策を展開させたと述べる。と同時に、西側の優位への不安こそがスターリンの行動に一定の枠をはめ、全面衝突への転化を抑制していたことも指摘される。そして、西側もソ連の内情を正しく理解せず、スターリン末期の最大の好機を活かせなかったとするのは興味深い。2020/11/19

印度 洋一郎

3
1947年から1953年にかけての冷戦の黎明期、当時は一枚岩で強大な勢力と西側には見えていた、ソ連と東欧がどう動いていたかと冷戦後開示された資料や証言を参照しながら検証していく。ソ連の指導者スターリンの偏執狂的な猜疑心、東欧諸国の共産主義者達の思惑、その動きを読み取ったり、読み誤ったりする西側、そんな変数要因が冷戦への道を作っていく。スターリンはしばしば錯誤を犯し、最晩年は耄碌していた。冷戦は恐らく避けられなかったが、あのような形で始まったのか、又もっと早く終結する可能性もあったのか、色々と考えさせられる2020/03/21

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