内容説明
本研究では、過去に実施された膨大な学力テストデータを掘り起こし、経年比較が可能となるよう、事後的な尺度の等化に取組み、学力の経年変化を遡及的に明らかにした。共通項目や共通受検者が存在しない既存テストに対して、IRTを用いて事後的に等化する方法を考え、この方法を実際の県レベルの英語学力テストに適用することで、日本における英語学力の経年変化を共通尺度上で初めて明らかにしている。
目次
第1章 序論―研究の背景と目的
第2章 学力テストの「事後的等化法」の提案―既存テストの得点をテスト間で比較可能にする方法
第3章 英語学力の共通尺度化と経年変化―学習指導要領実施効果の一検証
第4章 共通尺度上での項目分析と項目プールの活用―テストの評価と学力の伸びの可視化
第5章 総括と展望
著者等紹介
斉田智里[サイダチサト]
一橋大学、東京大学卒業。日経連(現、日本経済団体連合会)で経済や教育、労働に関する調査研究に携わる。米国滞在を経て、茨城県高等学校教諭として10年間英語指導にあたる。その間、現職教員派遣制度にて筑波大学大学院を修了、修士(教育学)。学位論文を名古屋大学に提出し2010年に博士(心理学)を授与される。茨城大学人文学部助教授、准教授を経て、横浜国立大学教育人間科学部教授。英語教育の測定や評価に関する研究と学部・大学院の教員養成の仕事に携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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