内容説明
日本におけるイタリアの幼児教育方法史研究は、ほとんど空白の状態であると言える。本書では、イタリア最初の幼児教育メソッドとされているアポルティ・メソッドから、現在のモンテッソーリ・メソッドに至るまでの、イタリアの幼児教育メソッドの教育内容の変遷を明らかにした。
目次
序章(研究の目的;先行研究の検討と本研究の位置付け;研究の方法;論文の構成)
第1章 「幼児院」(Asilo Infantile)におけるアポルティ・メソッド(アポルティ幼児院までの前史とアポルティ幼児院の成立;アポルティ・メソッドの教育内容;アポルティ・メソッドの言語教育の特徴;アポルティ幼児院の変容)
第2章 「幼稚園」(Giardino d’Infanzia)におけるフレーベル・メソッド(フレーベル・メソッド受容過程とその解釈;イタリアのフレーベル・メソッド導入の特徴;イタリアの幼稚園における言語教育)
第3章 「母親学校」(Scuola Materna)におけるアガッツィ・メソッド(モンピアーノ・メソッドの成立;アガッツィ・メソッドの教育内容;アガッツィ・メソッドの言語教育の特徴)
第4章 「子どもの家」(Casa dei Bambini)におけるモンテッソーリ・メソッド(モンテッソーリ・メソッドのもう1つの源流―1898年トリーノの教育学会;モンテッソーリ・メソッドの教育内容;モンテッソーリ・メソッドの言語教育の特徴)
終章 イタリア幼児教育メソッドにおける言語教育(イタリア幼児教育メソッドにおける言語教育の変遷;現代における言語教育の評価;社会背景としての言語の問題;国家の言語政策と幼児教育)
著者等紹介
オムリ慶子[オムリケイコ]
1985年聖和大学大学院教育学研究科修士課程修了。2005年広島大学大学院教育学研究科博士後期課程修了、博士(教育学)。大阪キリスト教短期大学助教授。1991年日本保育学会第44回大会「アガッツィ法とモンテッソーリ法の『言語教育』―その歴史的意義の変遷―」の発表に対して「研究奨励賞」(旧倉橋賞)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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