内容説明
本書では、日本語の要求表現の諸形式の状況的使い分け、平叙文の文末形式の話し手・聞き手の関与度による使い分け(関与表現の使い分け)に関して、実験結果に基づいてその様相を検討する。これらを聞き手への配慮と関連づけて論じ、他のタイプの言語行動も含めて、状況的諸要因がバリエーションに与える影響にどのような特徴があるのかを考察した。
目次
序章 本研究の背景(コミュニケーションの効率と表現;丁寧さの理論 ほか)
第1章 要求表現(要求表現の特徴;使い分けに関する先行研究 ほか)
第2章 情報への関与と文末形式(情報のなわ張り理論;なわ張り理論の問題点 ほか)
第3章 総合的考察(丁寧さの理論(従来の理論の再検討;日本語に関するモデルの提案)
終わりに―今後の課題)