内容説明
本研究では、製図学習の基本となる投影図法という客観的で科学技術的な思考方法を、形成的発達研究法により小学校低・中学年に獲得させていく過程を分析することによって、図法幾何学の基礎となる立体の投影および構成の諸行為の小学校期における教育可能性を検討する。そして最後に、それらの行為を内包した一連の設計から製作にいたる紙工作活動を組織することによって、より一般化したユークリッド的空間概念の獲得の可能性を探るとともに、そのための教授・学習の条件を抽出することを主たる課題とする。
目次
序章 製図と空間概念
第1章 研究の歴史的概観
第2章 問題の設定と概念規定
第3章 投影行為および構成行為の発達と形成
第4章 展開図作成行為と展開図構成行為
第5章 空間表象変換能力の教授・学習場面への適用
終章 得られた知見と今後の課題