内容説明
本書の研究の目的はもともと「源氏物語のあはれの研究」にあった。上代語の「あはれ」はもとより、源氏物語以前の平安時代の文献における「あはれ」の意義も通説のごとくではないとすると、源氏物語の「あはれ」の意義についても、当然検討し直してみなければならないことになるわけである。詳しい考察はすべて本書の叙述に譲ることにするが、源氏物語における「あはれ」もまた広義の愛憐の情の表現であることが明らかになった。それによって従来精確でなかった「あはれ」の用いられている文の意味もまた明晰に理解されることになるのである。本書においては、「あはれ」だけでなく、「ものあはれ」や「もののあはれ」の意義についても考察を加えた。本書における研究が源氏物語をはじめ、広く物語や和歌、日記、随筆等を読む上にも貢献するところがあるならば、著者の喜びこれに過ぎるものはない。
目次
第1篇 序説(従来の研究;従来の説に対する疑問と「あはれ」の語性)
第2篇 本論(上代における「あはれ」;平安時代(前期)の「あはれ」
平安時代(中期)の「あはれ」
源氏物語における「あはれ」)
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