出版社内容情報
思考実験とは,実際に実験を行わず,頭の中で,実際にはありえない場面設定をして,究極の選択を迫る実験である.頭の中だから,特別な装置も専門知識もいらない.どんなに奇想天外で,極限的で,残酷な設定だって許される.必要なのは,凝り固まった常識にガツンと一発くらわすことができる自由な発想と想像力だけである.本書は,古代ギリシャの「アキレスと亀」やガリレオの思考実験といった古典から,サンデル講義で有名になった「トロッコ問題」,映画『マトリックス』のモチーフとなった「水槽の中の脳」,さらには,アインシュタインと量子力学の闘いといった先端科学まで,さまざまな分野の思考実験の数々を,イラストを用いてわかりやすく紹介する.どこかしら滑稽でいかがわしくもある思考実験の面白さと知的興奮を味わってほしい.
内容説明
ゼノンのパラドックス、中国語の部屋、ギャンブラーの誤謬、3囚人問題など、歴史に残るさまざまな分野の思考実験を20選び、その意味や学問背景などを、イラストを用いながらわかりやすく紹介。実験室も、道具も、専門知識もいらない、思考実験ならではのおもしろさと知的興奮を味わってみよう。
目次
はじめに そもそも思考実験とは何か?
1 頭の中だからこそできる!―これぞ真骨頂の思考実験
2 人間と世界の存在を根底から問う!―哲学・世界観の思考実験
3 確率と可能性のロジックを探る!―数学・論理の思考実験
4 自然の摂理とミクロの世界に迫る!―物理学・量子論の思考実験
おわりに あなたも思考実験してみよう!
著者等紹介
榛葉豊[シンバユタカ]
慶應義塾大学大学院工学研究科博士課程修了。工学博士。家業の旅館経営と慶應義塾大学研究員を経て、1987~2002年、同大学非常勤講師。1991年、静岡理工科大学設置準備室を経て、同大学理工学部講師に着任。2004年~同大学情報学部講師。2022年退職。専攻は科学哲学、科学基礎論、物理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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