出版社内容情報
化学とは何だろう? 哲学の眼から見える化学とは? 個別的,具体的な問題を追求する化学に対し,哲学は熟慮や内省によって全体を俯瞰する.本書では,両者をつなぐ「化学哲学」の可能性を議論し,化学に対しても哲学に対しても,新たな知見を提供する.月刊『化学』好評連載「化学者のための哲学 哲学は化学を挑発する』を大幅に加筆・修正し,待望の書籍化.
内容説明
見ることも触ることもできない分子を対象にする化学では、実は、観察だけでなく、解釈の果たす役割がとても大きい。そこには、哲学から考えるべき、さまざまな問題がある。哲学的な化学者による、ユニークな入門書。
目次
第1部 化学の哲学を発掘する(根っから哲学的な化学;不都合な真実)
第2部 化学の歴史的、哲学的な背景(その昔、科学と哲学は一つだった;19世紀、近代化学が誕生する)
第3部 化学では解けない化学の問題(元素を生んだ化学の遺伝子;分子の中の幽霊 ほか)
第4部 哲学の問題を化学から見ると(経験論と分子科学;天動説と分子構造の共通点 ほか)
第5部 哲学と化学の、これから(AIと化学と哲学と)
著者等紹介
落合洋文[オチアイヒロフミ]
名古屋文理大学基礎教育センター教授。1987年京都大学大学院工学研究科博士後期課程修了、工学博士。専門は合成化学、化学哲学。台糖ファイザー(現ファイザー)中央研究所、名古屋大学情報文化学部講師を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。