出版社内容情報
アーモンドの木の下でとてもおだやかに、ジャコミニュスは永遠の眠りについた。
ジャコミニュスは、ウサギのゲンズボルー家の末っ子として生まれた。小柄で、幼いころに階段から落ち、松葉づえが一生手放せなくなるという不運に見舞われたジャコミニュスは、夢見がちで、口数の少ない少年に育った。だが成長するにつれ、旅立ちと別れ、友情、苦難の日々、恋、結婚、子どもたちの誕生など、さまざまな出来事を経験することで、ジャコミニュスは等身大の自分を受け入れ、友人たちに心を開けるようになっていく。年齢を重ね、本当に大切なものを知ったジャコミニュスは、ささやかだが満ちたりた生涯に思いをはせながら、アーモンドの木の下で永い眠りについた……
幼年から青年、壮年そして老年へ、心と体は変化する。世界は広がり、ものの考えかたや幸せの意味も変わってくる。名もなく貧しくても、その瞬間を全うすれば人生はすばらしいのだと、ウサギのジャコミニュスの一生は教えてくれます。
内容説明
ジャコミニュスの生まれた日がいつなのか、はっきりした日付はわかっていない。もし、生まれた日も、場所も、お父さんとお母さんもちがっていたら…ひょっとしたら、ジャコミニュスはこの本を読んでいる「あなた」だった、ってこともあるかもしれない。だけどとにかくこの本の主人公は、ここにいる、このジャコミニュスだ。成長、恋、家族、そして老い。ヒーローにはなれずともゆたかな時間をすごした、あるウサギの一生をみてみよう。
著者等紹介
ドートゥルメール,レベッカ[ドートゥルメール,レベッカ] [Dautremer,R´ebecca]
1971年生まれ。パリ国立装飾美術学校を卒業後、20年以上にわたって画家や絵本作家として活躍。独自の画風が高く評価され、『恋するひと』(朔北社)により、フランスの有名な児童文学賞である2004年度のソルシエール賞を受賞。『そらをとんだ本』(ピエール・ロリ文、講談社)など多くの作品にイラストを提供している。パリ在住
やまもとみき[ヤマモトミキ]
岐阜県生まれ。翻訳家。訳書に『ちょっとだけのんびりするひ』(2024年日本絵本賞最終候補)(化学同人)などがある。やまねこ翻訳クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
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