出版社内容情報
あるところに橋がありました。橋のしたには、お腹を空かせた恐ろしいトロールがすんでいます。三びきのやぎのどんけろりは、その橋をわたろうとしていました。トロールは、やぎをどう料理するかで頭がいっぱい。欲を出して、「もっと大きいやぎが食えるなら」と、一番目、二番目のどんけろりを見逃します。ところが、待ちわびた三番目のどんけろりが姿を現すと…。
内容説明
ノルウェーの民話『三びきのやぎ』がより不気味になって新登場!!
著者等紹介
バーネット,マック[バーネット,マック] [Barnett,Mac]
アメリカ・カリフォルニア州生まれ。ジョン・クラッセンと共に制作した絵本、『おおかみのおなかのなかで』(徳間書店)はニューヨークタイムズのベストセラー、『サムとデイブ、あなをほる』(あすなろ書房)はコールデコット賞優秀作とE・B・ホワイト読み聞かせ賞を受賞、『アナベルとふしぎなけいと』(評論社)はコールデコット賞優秀作とボストングローブ・ホーンブック賞を受賞
クラッセン,ジョン[クラッセン,ジョン] [Klassen,Jon]
カナダ・オンタリオ州ナイアガラフォール生まれ。はじめて文と絵を手がけた絵本『どこいったん』(クレヨンハウス)は、2011年ニューヨークタイムズベストセラー、ドクター・スース賞オナー賞などを受賞。また国内では第5回「MOE絵本屋さん大賞2012」2位となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
180
表紙絵に魅かれて読みました。マック・バーネット、初読です。長兄のやぎは、巨大過ぎ、自業自得とは言えトロールは、あまりにも可哀想です(笑) https://www.kagakudojin.co.jp/book/b620816.html2023/03/22
KAZOO
111
「三びきのやぎのがらがらどん」と同じような感じがしました。この方の絵は非常にシンプルながらも結構迫力があるような感じがします。色合いもそんなにカラフルではなく、子供向けというよりはヤングアダルト向けのような気もします。見ているだけで楽しくなります。2023/08/14
がらくたどん
74
「がらどん」のお話と言われたら読まない訳にはいかないので(笑)かのノルウェー民話をバーネット&クラッセンがリメイク。Gruffは確か「しわがれ声」だったと思うので「どんけろり」はちょっと蛙っぽいが物語は新機軸で面白い。トロールの居住空間が険しい渓谷じゃなくてドブ川みたいで気の毒。そして山羊(大)がでっかい。橋、いらんだろうと思うくらいの巨大さ。でもトロール撃退法が激流に投げるだけという穏便さが今っぽくて面白かった。トロールだから滝壺に3回落ちたくらいではそのうち復活してまたあの橋の下に?橋、渡ってみる?2023/05/13
mocha
62
見返しのイラストの不穏なこと。どんなに恐ろしいトロールが待ち構えているかとドキドキ。本家「がらがらどん」も痛快だけど、こちらはそれを通り越してトロールが不憫に思えた。ほんとにもうおバカさんなトロール!「どんけろり」というネーミングがとてもいい。クラッセンの絵も最高。2023/04/16
たま
56
クラッセンさんの『ドクロ』が面白かったので続いてこの本へ。こちらはマック・バーネット文、ジョン・クラッセン絵。ノルウェー民話の再話で、ブラックユーモア的?でドライな雰囲気が楽しい。革靴と臍のゴマにしかありついていないトロールがグルメでヤギの食べ方を妄想するのが楽しい。私自身は腿肉にハチミツを塗って焼くのに賛成。トロールの橋にドクロがぶら下がっているのは『男衾三郎絵詞』の鎌倉武士の領域誇示っぽい。でかいたき、どでかいたき、ばかでかいたきの絵の繰返しもすかっとする。(橋をわたる気はしないけれど。)2025/06/02