出版社内容情報
ボルネオ島マレーシア領サバ州の熱帯雨林には,魅力あふれるさまざまな野生動物が棲息する.しかし,その野生生物の多くが絶滅の危機に瀕しているという現実もある.絶滅危惧動物の現状はどれほどわかっているのか.保全の取り組みはどのように考えればよいのか.本書では,オランウータンのような注目を集める動物をはじめ,バンテン,スマトラサイ,マレーグマ,センザンコウなど,これまであまり調べられなかった動物まで,知られざる生態をフィールドワークの魅力とともにいきいきと描き,そのゆくえを考える.
1.絶滅の危機にある東南アジアの野生動物―絶滅危惧種と絶滅要因
2.生物多様性のホットスポット、塩場―生息地保全と商業林管理
3.野生ウシ、バンテンに迫る―基礎情報と飼育繁殖の適地を求めて
4.絶滅危惧動物フィールドレポート―インド、タンザニア、ブラジルの事例
5.絶滅危惧動物のゆくえ―生息域外保全を考える
内容説明
熱帯雨林に絶滅危惧動物を追って。動物園の人気者、オランウータンから密猟の絶えない、野生ウシ・バンテン、スマトラサイ、センザンコウまで、その知られざる生態に迫る!
目次
第1章 絶滅の危機にある東南アジアの野生動物―絶滅危惧種と絶滅要因(熱帯アジアの絶滅危惧動物;絶滅要因;ボルネオ島の野生動物)
第2章 生物多様性のホットスポット、塩場―生息地保全と商業林管理(ボルネオ島の森と塩場;塩場の訪問者;塩場とオランウータン;商業林管理における塩場の重点保護)
第3章 野生ウシ、バンテンに迫る―基礎情報と飼育繁殖の適地を求めて(ボルネオ島の野生ウシ;ボルネオバンテンは交雑種か;ボルネオバンテンノ新事実)
第4章 絶滅危惧動物フィールドレポート―インド、タンザニア、ブラジルの事例(多くの動物神がいる国、インドへ;人類発祥の地、東アフリカ・タンザニアへ;最大の熱帯雨林アマゾン、ブラジルへ)
第5章 絶滅危惧動物のゆくえ―生息域外保全を考える(生息域外保全―飼育繁殖と再導入;ボルネオ島の生息域外保全施設;絶滅危惧動物のゆくえ)
著者等紹介
松林尚志[マツバヤシヒサシ]
1972年、宮城県石巻市生まれ。2002年、東京工業大学大学院生命理工学研究科修了。博士(理学)。マレーシア・サバ大学熱帯生物学保全研究所准教授などを経て、東京農業大学農学部准教授(野生動物学研究室)。専門は野生動物学。とくに、熱帯雨林に生息する哺乳類の生態や生息地保全に関する研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao