Dojin選書
情報を生み出す触覚の知性―情報社会をいきるための感覚のリテラシー

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  • サイズ B6判/ページ数 182p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784759816631
  • NDC分類 141.24
  • Cコード C0350

出版社内容情報

情報あふれる現代社会において,私たちは情報とどのように付き合っていけばよいのだろうか.本書では,情報が自分とどのような関係にあるのかを適切に把握し,迅速に反応するためには身体的な想像力が必要になるとの立場から,身体と深く結びついた感覚である触覚と情報との関係を考える.心臓の鼓動に触れて生命の意味を理解する試みや,オノマトペの触り心地を可視化する試みなどから見えてくる情報と身体の関係とは.情報を「自分事」として理解し伝達するための感覚のリテラシーの磨き方.

序.触知性
1.触覚と情報
2.触れて情報を理解する――触の類像
3.触れて現れる情報、触れて残る情報
4.触覚の語彙、語彙としての触覚
5.触覚の文法
身体と情報のリテラシー――あとがきにかえて

内容説明

本書では、情報と自分との関係を適切に判断し行動するためには、身体的な体験を通した理解が重要であるという立場から、身体に深く根ざした感覚である触覚と情報を結びつける力を「触知性」と名づけ、情報に対する感受性のあり方を考える。心臓の鼓動に触れて生命の意味を理解する「心臓ピクニック」、オノマトペの触り心地を可視化する「触相図」など、さまざまな実践から見えてくる、触覚と情報の関係とは。「触知性」が拓く感覚の未来。

目次

序章 触知性
第1章 触覚と情報
第2章 触れて情報を理解する(記号接地;心臓ピクニック;触覚の実在性と象徴性)
第3章 触れて現れる情報、触れて残る情報(メディアのメッセージ;Yu bi Yomu;触の類像、触の痕跡)
第4章 触覚の語彙、語彙としての触覚(分節、象徴、オノマトペ;触感のカテゴリ―触相図;音象徴、触象徴)
第5章 触覚の文法(アブダクション;触譜で表されるマッサージ;言語的世界認識)

著者等紹介

渡邊淳司[ワタナベジュンジ]
1976年東京生まれ。2005年東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了。博士(情報理工学)。現在、日本電信電話株式会社(NTT)コミュニケーション科学基礎研究所人間情報研究部主任研究員。東京工業大学大学院総合理工学研究科連携講座准教授兼任。視覚・触覚の知覚メカニズムに関する研究、感覚の言語表現の研究を行う。人間の知覚特性を利用したインタフェース技術を開発、展示公開するなかで人間の感覚と環境との関係性を理論と応用の両面から探求している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aof

3
触覚の知性ってなんだろう。 触覚は情報(意味?)伝達が少なくて、より感覚を拡張していくようなイメージ。だからこそ、そこに着目することで、身体感覚の差異に触れるようなワークショップができるんだなーと思って、めちゃヒントをもらった。 オトマノペのワークショップやりたいな。 環境音撮る人、聞いて言葉にして話す人、それを聞いて書き言葉にする人、それを読んで環境音の印象を話す人みたく、リレーやるの楽しそう。2020/05/03

ポカホンタス

2
触覚って大事だよな、と思っていたけどどのように扱うべきがよくわからなかった。新聞広告でふと目についてこの本を購入して読んでみたら、大変面白くて興奮を覚えた。触覚を扱うには新たな概念が必要であり、記号接地やアブダクションという概念が導入されているが、これらの概念がほどよいところにおさまっていて効果的だし、何より「心臓ピクニック」、「yu bi yomu」、オノマトペと触覚との相関調査、「ファセテラピー」などの具体的実践の紹介はどれも刺激的である。よい勉強をさせてもらった。本の触りごごちもgood!2015/03/01

kozawa

1
「オノマトペの触り心地を可視化する試みなどから見えてくる情報と身体の関係」とか面白みのある本ではあったけど、それ以上の感想はあんまりないなぁ2015/03/27

かわけい

0
私たちは情報のほとんどを文字と言葉によって獲得する。そしてその情報を自分の身体的体験とつなげて理解する。触角による意味の伝達とはなにか。たとえば「笑顔で握手をする」ここには文字も言葉もなしで互いに敵意のないことを知らせあうことができる。こういうことを研究しているのですか?なんだかよくわかりません。2016/04/09

ミッキー

0
マクルーハンが出てくるのが嬉しい。新しい知性の可能性に挑むことに面白さを感じました。学びの新たな地平を開きそうでもあり興味深かったです。2016/03/19

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