出版社内容情報
われわれの身近にいる危険生物,毒ヘビの奇妙な生態と毒の謎にせまる.
日本にはマムシ,ヤマカガシ,ハブといった毒ヘビが棲息している.とくにマムシやヤマカガシなどは,日本人にとって身近でありながら,詳しいことがあまり知られていない謎の多い生きものである.そこで,日本および世界の毒ヘビとヘビ毒に関する,知っておいたほうがよいことがらを中心に,現在わかっているそのサイエンスや,興味深いエピソードを集約し,さまざまな角度からこれらの実像に迫る.
第1章 毒ヘビとはどんな生き物か──その奇妙な生態(毒ヘビと無毒ヘビの違いは何か/ヘビにはなぜ脚がないのか/世界にはどんな毒ヘビがいるか/日本にはどんな毒ヘビがいるか/毒ヘビはどんな習性をもっているか)
第2章 さまざまな毒ヘビ──毒ヘビの特徴と毒性の強さ(毒ヘビはどうやって体のなかで毒をつくるのか/毒ヘビを見分ける方法はあるか/毒ヘビの牙はどのように進化したのか/世界最強の毒ヘビは何か/危険な毒ヘビにはどんなものがいるか)
第3章 ヘビ毒の正体は何であるか──毒ヘビは自分の毒では死なない(ヘビ毒の毒性はどのくらい強いか/ヘビ毒の成分は何か/ヘビ毒はどのような作用をもっているか/神経毒はどのように作用するか/心臓毒はどのように作用するか/筋肉毒はどのように作用するか/出血毒はどのように作用するか/ヘビ毒は血液にどのような影響を与えるか/ヘビ毒にはそのほかにどのような作用があるか/ヘビ毒はほかの生物毒とどう違うか)
第4章 ヘビに咬まれたらどうするか──世界で毎年8万人以上が命を落としている(日本ではどれくらいの人が毒ヘビに咬まれているか/世界ではどれくらいの人が被害にあっているのか/なぜヘビに咬まれるのか/毒ヘビに咬まれたらどうすればよいか/毒ヘビに咬まれたときに絶対にしてはいけないことは何か/ヘビはどうやって追い払うか)
第5章 抗毒素はどうやってつくる?──ウマが人の命を救っている(ヘビ毒はどうやって採取するか/抗毒素(血清)のしくみはどうなっているか/ヘビ毒の抗毒素はどうやってつくるのか/毒ヘビ咬傷はどうやって診断するか/抗毒素療法以外に有効な治療法はないのか/二度目の抗毒素投与は危険か/抗毒素が効かない場合はあるか/ヘビ毒を緩和する薬草はないのか)
第6章 ヘビ毒から薬ができる?──画期的な医薬品への期待(毒ヘビはこれまでどのように利用されてきたか/ヘビ毒は薬になるか/ヘビ毒は血栓防止薬/血栓治療薬として使えるか/ヘビ毒は医薬品以外にも有効利用できるか) コラム:毒ヘビトリビア
内容説明
日本に棲息する毒ヘビを中心に、「その生態や習性」「咬まれたときの対処法」「ヘビ毒の正体」などについて、世界のヘビ毒学者がやさしく解説。毒のサイエンスも満載。
目次
第1章 毒ヘビとはどんな生き物か―その奇妙な生態
第2章 さまざまな毒ヘビ―毒ヘビの特徴と毒性の強さ
第3章 ヘビ毒の正体は何であるか―ヘビは自分の毒では死なない
第4章 ヘビに咬まれたらどうするか―世界で毎年8万人以上が命を落としている
第5章 抗毒素はどうやってつくる?―ウマが人の命を救っている
第6章 ヘビ毒から薬ができる?―画期的な医薬品への期待
著者等紹介
二改俊章[ニカイトシアキ] [Tu,Anthony T.]
1948年島根県生まれ。1975年名城大学大学院薬学研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在、名城大学薬学部薬学科教授。薬学博士。専門は生化学(ヘビ毒由来生理活性物質の構造と機能の研究)、微生物学(病原因子の研究)
小森由美子[コモリユミコ]
1958年岐阜県生まれ。1983年名城大学大学院薬学研究科薬学専攻修士課程修了。現在、名城大学薬学部薬学科准教授。薬学博士。専門は生化学(ヘビ毒由来生理活性物質の構造と機能の研究)、微生物学(病原因子の研究)
Tu,Anthony T.[TU,ANTHONY T.]
杜祖健。1930年台湾台北市生まれ。1961年スタンフォード大学大学院博士号取得。現在、コロラド州立大学名誉教授、順天堂大学客員教授。Ph.D.専門は生化学(ヘビ毒、ラマン分光学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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