出版社内容情報
生体分子は,細胞内で正確かつ高度な反応を司っているが,従来の研究では,細胞内から必要な分子を取りだし,その機能を試験管内で調べることが主流であった.しかし,試験管内で得た知見と細胞内での生体分子の振る舞いが合致しない場合が多々あり,分子環境の違いがその原因にあると考えられている.
本書では,Part1で細胞内での生体分子を理解するための基礎を,Part2で分子環境の両極にある,「分子夾雑」と「1分子」の観点から,生命化学研究における最近の進展をタンパク質や核酸などの生体分子や生命システム,デバイスなどに分け,第一線の研究者に解説いただいた.
目次
1 基礎概念と研究現場(フロントランナーに聞く(座談会)
細胞内での生体分子を理解するための基礎
細胞内化学の歴史と展望)
2 研究最前線(分子夾雑系での核酸挙動;生体分子夾雑系における情報と熱力学;分子夾雑系におけるタンパク質の凝集および脱凝集過程の解析 ほか)
3 役に立つ情報・データ(この分野を発展させた革新論文46;覚えておきたい関連最重要用語;知っておくと便利!関連情報)