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Dojin選書
宇宙の謎に挑むブレーンワールド

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  • サイズ B6判/ページ数 182p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784759813265
  • NDC分類 440.12
  • Cコード C0344

出版社内容情報

世界天文年2009日本委員会公認書籍。
超ひも理論から導きだされる新しい宇宙像である「膜(ブレーン)宇宙」.膜宇宙論が予言するのはなんとも不思議な世界である.私たちは「膜」に張り付いて生きている!? この宇宙のほかにも宇宙は存在する!? 私たちの世界は四次元では満足しない!? タイムマシーンだって可能になる!? 膜世界(ブレーンワールド)の大きさは0.1ミリメートル!? ブラックホールも人工的につくれる!? こんな世界を,日本人研究者の活躍もフォローしつつ概観する.ほら,あなたの目の前に膜世界が広がっているかもしれませんよ.常識を覆す宇宙論の最前線へようこそ!

内容説明

超ひも理論から導きだされる新しい宇宙像「ブレーンワールド」。この理論では、私たちの宇宙は高次元時空を運動する「膜」のようなものと考える。私たちは「膜」に張り付いて存在し、私たちの宇宙以外の宇宙があるかもしれず、次元は四次元よりも多くなるというのだ。さらに、ブラックホールの人工生成の可能性やタイムマシーンの可能性までも理論的にはあり得ない話ではなくなった。進展めざましいブレーン宇宙研究の現場から最先端の宇宙像を紹介する知的冒険の書。

目次

第1章 宇宙はどのように誕生したか―膨張する宇宙と力の統一(膨張する宇宙;インフレーション宇宙論 ほか)
第2章 余剰次元はなぜ必要か―アインシュタインの夢から究極の理論へ(時空の理論 相対性理論;アインシュタイン方程式が予言したブラックホール ほか)
第3章 究極の理論が描く最新の時空像―ブレーンワールドの登場(エネルギー砂漠;膜世界の登場 ほか)
第4章 宇宙の新世界―ブレーン宇宙論へ(独自の発展を遂げた日本の相対論研究;膨張する膜宇宙 ほか)
第5章 身近な余剰次元―究極理論はすぐこそに(マルダセナの予想;マルダセナ予想の応用と一般相対性理論の役割 ほか)

著者等紹介

白水徹也[シロミズテツヤ]
1969年福岡県生まれ。96年京都大学大学院理学研究科物理学第二専攻博士課程修了。博士(理学)。東京工業大学大学院理工学研究科基礎物理学専攻准教授などを経て、京都大学大学院理学研究科物理学宇宙物理学専攻准教授。専門は、宇宙論、一般相対論。2005年に第20回西宮湯川記念賞、2006年に平成18年度文部科学大臣表彰若手科学者賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐藤一臣

15
なんとなく、物理学が宇宙をどのように記述してきたかがわかる本。詳細の説明は理解できなかった。ただ、数学や物理という学問は、現実を正しく理解することが難しいので、とりあえず単純化したモデルを考えだして、そこから現実にできるだけ近づこうとする学問なんだと気づいた。他の学問も基本的にはモデルに過ぎないが、抽出の精度の高さは数学や物理だろう。だから、数学や物理学者が一番頭がいいと言われるのかな。2018/01/28

LvzaB

3
面白かった。少し「ん?」となる箇所(「生成されたブラックホールの運命」という節で「反粒子はブラックホールに落ち込んでいく。その結果、ブラックホールは質量を失っていく。」とあるが、恐らく反粒子ではなく、負のエネルギーを持った粒子のはず)があったりするが、今まで読んで本の中で一番深いところまで説明しているように感じた。時折展開される定性的な議論は難しいがとても参考になる。できれば、もう少し丁寧に解説してほしかった。しかし面白いことには間違いない。2019/02/20

たらら

3
ランドール『ワープする宇宙』サスキンド『宇宙のランドスケープ』グリーン『エレガントな宇宙』はたしかに難しい。本書でも難解だと指摘してある。けれども彼らの著述は、何とかして理解してもらうために、紙幅を費やし例えを駆使し、原理的なところから最先端まで、あまさずひとつの視野に収めようとする。正直、彼らの難解な本のほうが「わかった気にさせてくれる」度は高い。面白いのだ。結局のところ、その難解な理論がどう衝撃的かを伝える気概を問われているのだ。残念。2009/09/20

Steppenwolf

0
久しぶりに物理関係の啓蒙書を読んでみた。私の頭脳が古いせいかどうもしっくりこない。理解できないと言っても良い。個人的な偏見で言わせてもらうと20世紀前半の量子力学誕生が究極理論と呼ばれる膜や紐といった概念導入よりはるかに本質を突いていたと思いを強く持つ。今を遡ること約30年前に予備校で数学のバイトをしていた先生が本書で日本における相対論研究の第一人者として紹介されていたのは感激である。その人は生徒間でも「予備校などでバイトしてはならない人だ」と当時も噂されていた。2009/09/18

たもん

0
ブレーン理論の解説。超ヒモの固定境界としてブレーンというものがあること、余剰次元が大きいモデルでブラックホールがブラックリングになったりブラック土星になったりするという話。「宇宙を織りなすもの」や「ブラックホール戦争」でDブレーンやブラックホールのエントロピーという話を読んでいたのは理解の助けになった。2010/11/29

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