訪問看護師が見つめた人間が老いて死ぬということ

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  • サイズ B6判/ページ数 189p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784759314519
  • NDC分類 490.15
  • Cコード C0095

内容説明

人は死に方を選べない。しかし、老い方には選択がある!現役看護師が直面した現代の老い。この現実に救いはあるか!

目次

精神科で知った病むということ―「生きたい」と思えない!
医療と介護のさまざまな制度―病院か在宅か
統合失調症の患者さんと関わって―老いは病気を凌駕する
子どもを支配する高齢の両親―親八十代、子ども五十代
過去をかけがえのない財産として生きる―病気であるがゆえの貧困
難しすぎるごみの分別―ごみ屋敷になる理由
あてにならない親切より、定期的な家事支援―家族よりヘルパーを頼みたい
いざとなれば連絡せざるを得ない「絶縁した親族」―親族は縁を切れるのか
病気として受け入れることの難しさ―ギャンブルに依存する高齢者の病気
「支援を受けやすい住まい」という視点―老いに向けた住まい選び〔ほか〕

著者等紹介

宮子あずさ[ミヤコアズサ]
1963年生まれ。大学を中退し看護専門学校に入学。1987年から看護師。東京厚生年金病院(現JCHO東京新宿メディカルセンター)に22年間勤務し、内科、精神科、緩和ケアなどを経験。看護師長も7年務めた。勤務の傍ら大学通信教育で学び、短大1校、大学2校、大学院1校を卒業。2013年東京女子医科大学大学院博士後期課程修了。博士(看護学)。現在は精神科病院で訪問看護に従事する傍ら、大学非常勤講師、著述業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カタコッタ

16
老いて死ぬ事について訪問看護師の立場からサラリと書かれているので本来眉間にシワが寄せられる様な問題もちゃんと読めてしまう。『元配偶者は単なる他人。本当にやっかいなのは血縁です』と言い切った著者。本当ですね。2023/04/07

Tui

13
国の政策で長期入院が難しくなり、在宅での介護が急増している中、ときに美しいイメージさえ伴って語られる‘家族が介護する’、という言葉の裏には、大変な苦労が隠されている。老老介護、ごみ屋敷、生前整理。国は、在宅介護の実態を、どれだけデータではなく現場感覚で把握しているつもりだろうか。病床を減らすなら、在宅介護を進めるなら、当事者への丸投げにしては絶対にいけない。この本で書かれているのは、主に精神疾患の方の訪問看護についてだが、老いと病に向き合い自宅で過ごす本人家族の姿、看護の様子は、誰にでも起こりうるものだ。2016/05/14

バニラ風味

11
今は昔と違って、人間はいつか死ぬものだから、いかにしてQOLを大切にするか、という考えになってきました。以前は緩和ケア、現在は精神科の訪問看護を担当する著者が、その時の自分の感情を交えながら、自分が出会ったケースについて語ります。病気を受け入れることや、患者の格差や孤独について、考えさせられます。2020/09/09

Shimaneko

10
著者が精神科に移ってから書かれたものだったので、「老いて死ぬということ」というより、統合失調症など精神疾患系の事例がほとんどで、若干タイトルに騙された感は拭えず。ちょっと思ってた内容とは違ったので、さくっとあっさり読了。2017/08/27

とよぽん

7
2015年9月11日第一刷発行。ホットな新刊本の感想・レビューを一番に書かせてもらえるとは、光栄です。著者は、故 吉武輝子さんの一人娘、宮子あずさ氏。看護師として働きながら大学院に行き、2013年に看護学博士となる。病院勤務を経て、現在は訪問看護師。医療が国の財政と深く関わっているための「ベッド狩り」や、介護や看護が必要な在宅の人の「貧困」の現状に胸が痛んだ。人は死に方を選べないが、老い方には選択がある。老い方を含めた生き方を、私たちは考えていかなければならないと思う。2015/09/21

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