内容説明
自分の立派な部分だけでなく、弱さ、醜さ全てを大きなものに委せる。人生の意味の深さが感じられる44篇。
目次
1章 人間てやはりいいな
2章 挫折のない人生などはない
3章 本当の愛とは
4章 大きなものにお任せしましょう
5章 利口に年をとる秘訣
6章 毅然として死ねない人よ。それでいいではありませんか。
著者等紹介
遠藤周作[エンドウシュウサク]
1923年3月27日東京生まれ。慶應大学仏文科卒。学生時代から「三田文学」にエッセイや評論を発表。55年「白い人」で芥川賞獲得。66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞、79年『キリストの誕生』で読売文学賞、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。95年文化勲章受章。生涯をかけた壮絶な人間の生と死、信仰を見つけ続け、『海と毒薬』『沈黙』『深い河』などの純文学作品を世に問う。また、“狐狸庵仙人”を名乗り、女性たちに圧倒的支持を受けたユーモア小説やエッセイを発表し、そのユーモア精神で多くの人に愛された。1996年9月、惜しまれつつ逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひなきち
3
「善悪不二」「自然(じねん)」の考え方や、老いることへの心持ち、また狐狸庵先生のおちゃっぴぃな姿も、拝見できた。大説ではなく、生き方を模索する小説をこれからも読んでいきたい。2015/08/15
エリザベス
1
私が高校生の時、友人が狐狸庵先生の本を勧めてくれた。2022/06/05
虎ボルタ
1
遠藤周作の人生観を綴ったエッセイ本。氏の作品では若い頃に読んだ「深い河」が印象に残っているが、そこでも死生観は一つのテーマであったような気がする。あくまで気がするだけだが。さて、本書で印象に残ったのは「物事は善悪不二ではない」ということ。まだまだ自分はこの域には到達していないが、言っていることは一理ある気がする。人生の大先輩に対し、その言葉はごうまんかな。(笑)2022/05/03
SoSoSo
0
2014年15冊目。2014/06/23
mizzan72
0
主に、老いること、死ぬということについて書いた文章をまとめたエッセイ集。「憎まず、裁かず」……ハイ、やってみます。 人を見る、自然を見る、その遠藤周作の感じ方が大好きだ。2014/02/06