内容説明
「女の老後」は貧乏になるようにできていた!?どっこい女はめげない、へこたれない。長い女の人生、きっと適職にめぐりあえます。死ぬまで元気に、お役に立って、幸福に。
目次
第1章 女たちの「老働力」が日本の未来をひらく―人生一〇〇年時代の新しい働き方
第2章 貧乏ばあさん大国、ニッポン―BB(貧乏ばあさん)ただいま大量発生中
第3章 働く女性の「すべり台三度笠」―BB(貧乏ばあさん)へのロードマップ
第4章 全国津々浦々に働くばあさん―HB(働くばあさん)実情レポート1
第5章 働くばあさん、今を輝いて生きる―HB(働くばあさん)実情レポート2
第6章 老いて働き、おしゃれを楽しむ―きりりしゃん、鏡の向こうに社会が見える
終章 花咲かばあさんが未来に幸福の種をまく―生涯を通して働ける幸せな未来のために
著者等紹介
樋口恵子[ヒグチケイコ]
1932(昭和7)年東京都生まれ。東京大学文学部美学美術史学科卒業。時事通信社、学研、キヤノンを経て評論活動に入る。東京家政大学名誉教授。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒデミン@もも
43
さすが樋口恵子さん。5年ほど前の出版だから少し資料は古いけれど、大きな文字とイラストでわかりやすい。働く女の第一のすべり台は結婚、出産。第二のすべり台は夫の転勤。第三のすべり台は介護。絶対に介護退職しないと覚悟する。とあるけれど個人それぞれでいい。自分の親なら後悔しないように介護したい。少子高齢化の日本を支えるのは高齢者女性。頑張ってもらいましょうHB。2015/07/08
katoyann
22
高齢社会における高齢女性の経済状況を説明した上で、高齢者へ就労のススメを説いた本である。執筆当時の高齢化率は22.7%。ひとり暮らし高齢者女性の23.7%は年収120万未満であり、正規雇用率25年未満の比率は半数にのぼる。要するに男性と比べ年金の受給格差が大きく、生活ができない。それは、男性稼ぎ主型モデルに依拠した社会保障システムに原因がある。配偶者控除や国民年金第3号被保険者制度により、就労を抑制する傾向が高くなる。高齢女性の貧困を改善するには性別役割分業を解消して、社会保障費を高くするしかない。2021/12/20
退院した雨巫女。
10
《私-図書館》60歳過ぎても、働ければ働きたい。年金では、少し不安。配偶者もいないし、最後は妹と同居することになるだろうなあ。2021/11/01
ツキノ
7
読み終えていないと思って図書館本を再読。読書メーターの記録ではほぼ4年前に読んでいた。ドキュメンタリー映画『何を怖れる』での樋口さんの口調が忘れられない。そのときに語られたエピソードも出てくる。ずっと働いてきた女性の年金額が低い…つまり非正規だったり賃金が低かったり。働くばあさん(HB)たちは元気でたくましく、その姿を追いかけたいと思うものの、この社会構造、なんとかならないか。そんなことにめげずに明るく楽しく働くのが女の強みではあるものの…2015/02/04
aiko
6
【図書館】「専業主婦の方が、夫の収入によっては働いていた女性より年金が多いのはおかしい」という話があったが、基本的に家族は協力し合うチーム。妻の内助の功なくして夫の収入はない。しかし、それでいて夫はその自覚なし。専業主婦vs職業婦人で戦うのはナンセンス。それぞれに大変さがある。種類がちがうだけ。問題とすべきは、保育所の不足や長時間労働こそが評価される企業体質。また、企業内における職系の異なる女性同士の歪み。これは、まさに専業主婦vs職業婦人に通じる。女性達はくだらない争いをやめて互いに協力すべき。2012/12/09