内容説明
日本特有の戸籍制度は、女性、婚外子、外国人、被差別部落出身者などへのさまざまな差別をつくりだしてきた。戸籍の歴史・仕組み、差別の実態、個人情報保護の国際的視点からみた問題点などをイラストを交え、わかりやすく解説。
目次
住所と本籍の違いってなんですか?
日本特有といわれる戸籍ってなんですか?
過去の戸籍情報の追跡にはどんな問題があるのですか?
外国人は登録されないってホントですか?
結婚って届けないと無効なのですか?
「婚外子差別」ってどんな差別のことですか?
戸籍がつくる差別にはどんなものがあるのですか?
どうして戸籍は公開を原則にしてきたのですか?
戸籍調べや身元調査は、だれが、なんのためにするの?
結婚差別ってどんなことですか?〔ほか〕
著者等紹介
佐藤文明[サトウブンメイ]
フリーランス・ライター、戸籍研究者。1948年、東京・日野に生まれる。1969年から3年間、自治体(東京都新宿区役所・戸籍係)に勤務。1972年から現職に。この間、グループ社会派(ライター・グループ)に加わり、冤罪事件や管理教育などの社会問題を中心に執筆活動を行うとともに、戸籍制度、外国人登録制度などを研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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しんちゃん
2
私の中でジェンダー、結婚、夫婦別姓、近代日本社会について勉強をする中で、避けて通れないテーマとして「戸籍」(日本特有)が浮かび上がってきた。「戸籍」(=「家(制度)」とその表札としての「氏」)の存在が、具体的生活実態としての「世帯」のあり方に縛りをかけているのだと理解した。「婚姻」が「両性の合意のみに基づいて成立」と最高法規である憲法に記載されているのに、実際には戸籍法の定める「届出」を通じてでしか「効力」が生じない。戸籍制度自体が憲法に違反しているし、現行憲法では事実婚を認めているとも読めるという。2022/03/04
ハンギ
1
阿部多摩市長や保坂世田谷区長が対談のときにこの著者について好意的に述べていた気がする。もう鬼籍に入られたそうです。戸籍が非公開になっても八つの士業の資格を持っている人は比較的自由に見れるそうですね。(遺産相続などの関係で)また外国人は結婚しても戸籍には入れず、過去戸籍を持ってこないと入社させない、などといった差別があったみたい。個人情報保護の観点からもこの制度の存続は見直されるべきと書いてあったがショック。ただ、だんだんと緩和されそうでよかった。同性婚や夫婦別姓などの話にもつながる問題とは知らなかった。2012/12/27
zero
0
× エセ同和の類いだな。戸籍法改正により原則非公開化した今では、ピンと来ない話が多い。戸籍が差別をつくるとの主張だが、壬申戸籍でもあるまいし、こじつけもいいとこだな。むしろ、自分のルーツを知るために、壬申戸籍を開示して欲しい位だ!2010/11/29
フラボノ
0
かなり作者の思想が強い本。 私の考え方とは違うが、こういう人がいても良いとは思う2024/10/14
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- 和書
- 月島慕情