どもる君へ いま伝えたいこと

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どもる君へ いま伝えたいこと

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  • サイズ A5判/ページ数 95p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784759267150
  • NDC分類 K378
  • Cコード C0037

出版社内容情報

どもる著者自らの40年以上にわたる取り組みが生みだした体験の結晶を、いま悩む子どもや親、関係者に贈る。具体的な場面をふまえ、どもりとどうつきあえばよいかをQ&Aでやさしく語りかける。小学校高学年以上向き。

どうして私はどもるようになったのですか。私が弱いからですか。/どもりを治す方法に、どんなものがありますか。/友だちが、どもっている私をからかいます。今はまだからかうぐらいだけど、いじめにあったらと思うと不安です。/友だちがいません。どうしたら友だちができますか。/私がどもると、よく笑う人がいます。とても嫌なので、やめてほしいんですが、どうしたらいいですか。/ことばの教室はどんなところですか。/このままどもりが治らなかったら、どんな仕事に就けますか。就いたらいいですか。/君が幸せに生きるために/特別寄稿・竹内敏晴「自分の話し方を見つけるために」

 どもりは、「そんなことぐらい気にしないで」とまわりから言われるほど単純で軽いことじゃない。
 どもりは、とても人間らしい悩みで、古くは紀元前のギリシャの時代から、どもる人の悩みは記録として残っている。また何人もの小説家が自分のどもりについて書いている。
 君がどもることで困り、悩むのは当たり前のことなんだ。ぼくなんか21歳まですごく悩んでいたし、世界的に活躍した有名な人で、30歳や50歳まで悩んでいた人がいる。君がひとりで考えるほど簡単なことではない。
 ぼくは深刻に悩んでいたとき、真剣にどもりに向き合ってこなかった。21歳の夏に、初めて同じようにどもる人と出会ってから、勉強しはじめた。それから40年以上、どもりに取り組み、どもりについて考え続けてきた。
 どもる人の会や研究会をつくり、世界大会を初めて京都で開き、国際組織を作った。また、子どものための吃音親子サマーキャンプは今年で19年になる。世界のたくさんの人の体験が集まったことで、どもりとどのようにつきあえばいいか、ぼくなりに整理ができた。
 だから今、ぼくが40年以上考え、実際に行動して、失敗したこと、とてもよかったことを、君のようにどもることで困ったり、悩んでいる人に伝えたかったんだ。
 ぼくは今、たくさんの友だちがいて、自分の好きな仕事をし、充実した楽しい人生を送っている。今からみると、なぜあんなに悩んだのだろうと不思議なくらいだ。だけど、あんなに悩んだから今のぼくがある。悩んだことに意味があったんだ。
 自分の人生はよかったと思えた瞬間に、過去の苦しかったことは、オセロゲームの黒がぱたぱたと白に変わるように、大切な意味のある経験に変わる。
 たくさん失敗してきた先輩として、「こんなことには気をつけてね」と書きたかった。少しでも参考になればうれしい。
 ちょっと先を歩いてきたどもる人間として、一緒に考えたい。ぼくはいつも君の味方だから。決してひとりで悩まないでね。

目次

この本を書いた伊藤さんは、どういう人ですか。どんなどもりの悩みがあったのですか。
「わたし」と言おうとするのに、「わわわわわたし」となったり、最近「・・・・わ」となって、ことばが出てこなかったりするんです。これって何ですか。
どうして私はどもるようになったのですか。私が弱いからですか。
私のようなしゃべり方をする人は、クラスで私しかいません。私だけですか。
私は友だちと話しているときはあまりどもらないのに、本読みや発表だと声が出てこなくて、読み終わるのにすごく時間がかかります。みんなそうですか。
私は話すとき、手を振ると声が出るので、手を振りながら話します。みんなが変だ変だと言います。これは、何ですか。
どもりを治す方法に、どんなものがありますか。
伊藤さんはどんな言語訓練をしてきたのですか。その方法は役に立ちましたか。
どもりを治す指導を受けて、完全には治らないにしても、あまりどもらなくなったり、軽くなったりすることはありますか。少しでも改善されたほうがいいと思います。
私はずっと、大きくなったら治ると言われてきて、治った人の話も聞きました。私のどもりは治りますか。〔ほか〕

著者等紹介

伊藤伸二[イトウシンジ]
1944年、奈良県生まれ。明治大学文学部・政治経済学部卒業。大阪教育大学特殊教育特別専攻科修了。大阪教育大学専任講師(言語障害児教育)を経て、現在伊藤伸二ことばの相談室主宰。日本吃音臨床研究会会長。大阪教育大学非常勤講師。言語聴覚士養成の専門学校5校で吃音の講義を担当。小学2年生の秋から吃音に強い劣等感をもち、1965年にどもる人のセルフヘルプグループ・言友会を設立するまで吃音に深く悩む。現在は大阪スタタリングプロジェクトでセルフヘルプグループの活動を続けている。1986年に第1回吃音問題研究国際大会を大会会長として開催し、世界44か国が参加する国際吃音連盟の設立にかかわる。現在国際吃音連盟の顧問理事。セルフヘルプグループ、論理療法、交流分析、アサーション・トレーニング、竹内敏晴からだとことばのレッスンなどを活用し、吃音と上手につきあうことを探る。吃音ワークショップ、吃音親子サマーキャンプ、臨床家のための吃音講習会などを開催している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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