内容説明
夏祭りの日に4人の犠牲者を出した和歌山毒入りカレー事件。毒物(凶器)変更、不当な別件逮捕、関連を見ずにはおれないオウム・弁護士の逮捕。警察捜査に寄り添い続けるマスコミは、自らも犯人捜しに躍起となった。新聞報道を詳細に分析し、捜査と報道の危険なシステムを告発する。
目次
第1章 事件発生
第2章 疑惑
第3章 逮捕
第4章 裁判
第5章 報道被害―インタビュー・木村哲也弁護士に聞く
著者等紹介
佐藤友之[サトウトモユキ]
1960年東京経済大学卒、フリーのジャーナリスト
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感想・レビュー
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kera1019
3
法治国家として法はどこまで有効か、この事件の報道を通して検証してみようと朝日、毎日、読売各新聞記事を中心に和歌山カレー事件を検証。その記事の殆どは警察発表のたれ流しだとする著者の指摘は的確で警察発表が常に正しいとしたら冤罪事件は起きない。林真須美の無罪を立証する本ではないけど記者クラブ制度は警察にとって有益な情報をマスコミを使って広める事が目的で、一方的な警察発表を疑問視するどころか鵜呑みにして別件逮捕すら後押しするような報道を続ける大手マスコミと警察発表が作った世論に裁かれるとしたらメチャ怖いやん…2013/02/06