内容説明
宗教が普遍妥当性をもつために、人間の内なる心との対峙に向かうのは当然のことである。しかし、社会の不正義や矛盾の前で、宗教家は往々にして、外との対峙を内との対峙によってごまかしてきた。生きるための真の活力の思想となりえなかった従来の業論や「近代的仏教信仰を確立した」とされてきた真宗大谷派僧侶・清沢満之の精神主義の差別性を、部落開放運動の立場から批判し、真の人間解放の立場にたつ仏教の再生を求める。
目次
第1章 序にかえて―解放運動の視点からみた「業・宿業」観
第2章 清沢満之の精神主義
第3章 道元の業観をどうみるか
第4章 妙好人論
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