内容説明
「お父」を中心とするアウトサイダーたちが情報ネットワークを張りめぐらせて、縦横無尽に活躍する。無類の独創性と語りの冴え、今江祥智の傑作。絶版『ひげのあるおやじたち』も収録。
著者等紹介
今江祥智[イマエヨシトモ]
1932年大阪生まれ。『海の日曜日』(実業之日本社)でサンケイ児童出版文化賞と児童福祉文化賞、『ぼんぼん』で日本児童文学者協会賞、『兄貴』で野間児童文芸賞、『ぼんぼん』四部作(理論社)で路傍の石文学賞を受賞。絵本では、『でんでんだいこいのち』(片山健・絵/童心社)で小学館児童出版文化賞、『いろはにほへと』(長谷川義史・絵/BL出版)で日本絵本賞を受賞
田島征三[タシマセイゾウ]
1940年大阪生まれ高知県出身。『ちからたろう』(ポプラ社)で世界絵本原画展金のりんご賞、『ふきまんぶく』で講談社出版文化賞、『とべバッタ』(いずれも偕成社)で絵本にっぽん賞と小学館絵画賞、その仕事に年鑑イラストレーション作家賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あおさわ
4
竹林の奥でおとうと二人で住むたけは、おとうの教育を受けたくましく育っていく。たけの健やかな成長をほほえましく読んでいましたが…さすがにそれだけではなかった。部落差別のお話だったんですね;;ラストは哀しいですが、たけならきっとたくましく生きていける。おとうはそう育てていましたもんね。…方言がせつなくなってくる…。2011/12/01
FK
2
『ひげのあるおやじたち』は、ある種、上野瞭の作品を連想させる。より歴史事実に則ったものといえようか。民衆が権力と戦う、といった。『ひげがあろうが なかろうが』の方は、そういった面はかなり希釈されていて、しかも最後の方になるまでなかなかそれと気付けないような書き方となっている。どちらかというと「お父」(おとう)と息子の「たけ」との父子物語。あるいは「たけ」の成長物語・冒険物語の趣がある。 2015/06/05
浮草
1
親父は背中で、行動で語る。そんなお話が、第一話では忍と思われる家族で語られ、第2話は1つの事件の関係者のオムニバスで語られる。あとがきによると、連載当時、第2話は人気があったものの、差別を助長するという理由で絶版になったそうだ。弱い立場のものが知恵をしぼって横暴なわかとのに打ち勝つ、痛快な話なのですが。巻末の解説にそのあたりは説明されていますが、あらためて、反権力、反差別を色濃く描いた第一話とともに、世にでてきて良かったです。2015/05/21
たく
0
再読。 この人の書くものは文句無く好きだ。 いろいろあったようなので手に入ってそして読むことができてうれしい。いいほんだ!2015/07/21
さりー
0
ひらがなのところで読みにくいところがところどころ。。「ひげがあろうがなかろうが」の終わり方に現在をかんじました。2011/03/11




