目次
1 被差別部落の歴史的前提=前史(身分の発生と変遷;古代の身分制度と被差別民;中世の被差別民とその生活・文化)
2 被差別部落の成立と展開=本史(被差別部落の成立;近世身分制度と差別政策の展開;近世部落の人びとの生活;その他の被差別民衆の諸相;江戸中・後期における解放への胎動)
著者等紹介
寺木伸明[テラキノブアキ]
1944年生まれ。桃山学院大学文学部教員、(社)部落解放・人権研究所理事
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感想・レビュー
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水無月十六(ニール・フィレル)
3
大学の講義テキストとして購入(させられていた)ものだったが、なぜこれを全面的に講義で使わなかったのかと過去の自分と、これを強調せずに講義を進めた教授に疑問を感じた。被差別部落の形成過程を、古代中世から前近代(江戸期)まで概観した本。わかりやすくまとめられている他、一部私見が入っているということを前提とした上で他の意見も紹介し、しっかりとした自説で反論しているところに好感が持てる。このような本で前史を知ってから現代の問題を語るのは必至ではないだろうか。2016/06/24