内容説明
選んだ女性との結婚をねがったとき、部落差別の存在が、親子・姉弟の絆を凍らせてしまった。部落解放文学賞入選作品(記録文学部門)。
目次
第1章 出会い
第2章 一度目の挫折
第3章 二度目の挫折
第4章 再会
第5章 旅立ち
第6章 墓標
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつゆう
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。家族が差別開放運動者との話し合いを嫌がったのは、なによりも自分の「部落出身はこうだ」という枠組みが〈いま・ここ〉の場において変わることを嫌悪し、不安がり、面倒に思ったからだろう。ただ、この手記にも表れるように、家族の多くが、そして何より世間が歪んだ「常識」に染まっている以上、そこから離れることが例え人間の尊厳にかかわることであっても難しいだろうなぁ…とも思う。この手記から自分の枠組みを変える「強さ」を知る一方で、変われない「弱さ」を分析した本があれば、より自分に肉薄した「差別」の理解ができるのかも。2012/09/18
D.N
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途中から少しドライに見てしまった 当事者ものというのは大体において変に冷めてよんでしまう2009/07/27