内容説明
英語の文法にはさまざまな単純で素朴な疑問が数多く存在します。それらの疑問は英語の人間言語としての本質につながるmeta‐metaLANGUAGEである普遍文法の原理と変数から由来するものです。文法規則そのものがなぜ存在するのか、どのような無意識のレベルの存在物が言語を作り出しているのか、それらをどのように説明できるのかという大きな課題に向けた第一歩を踏み出すことが本書の目的です。
目次
第1章 主語と助動詞の倒置―主語助動詞倒置現象
第2章 文の境界を示す語―補文標識のthat、for、whether、if
第3章 動詞の存在と意味のなぜ?―動詞の意味役割と項構造
第4章 名詞句の移動現象‐受動態のなぜ?―移動の理由と格
第5章 句の内部構造―主要部、補部、指定部
第6章 代用形の特徴―接辞化という特質
第7章 見えないモノの存在―痕跡と空所
第8章 自動詞の多階層分析―4種類の自動詞
第9章 時と様態
第10章 語順の変化―話題化・左方転移・右方転移
著者等紹介
小野隆啓[オノタカヒロ]
1954年三重県津市(旧一志郡香良洲町)生まれ。京都外国語大学大学院、San Francisco State University大学院修了。修士(文学)、Master of Arts。マサチューセッツ工科大学言語学・哲学科にてVisiting Scholarとして研究に従事。現在、京都外国語大学外国語学部英米語学科教授、京都外国語大学大学院研究科長。日本英語学会評議員。専門は、生成文法理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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