内容説明
人間は、自らの作った言語によって、その思考様式を規制され、束縛され、画一化されているという面があるが、言外の意味の典型例であるメタファーの使用は、こういう言語の束縛に対する人間の反逆と復讐とを示しているものである。生きのよいメタファーに見られる、俗世界の選択制限など吹き飛ばしてしまうダイナミズムもそこに根差している。
目次
言外の意味は求められないか
言語的コンテクストとのかかわり
非通常意味と慣用的言外の意味
非慣用的言外の意味
ずれの度合い
言外の意味算定の基礎
言外の意味算定の実際
会話の作法とその違反
意図的な作法違反の意味
内と外との間
言外の意味としてのメタファー
メタファー解法の第一段階
メテファーと選択制限違反
意味あり、形を求む
選択制限違反のないメタファー
著者等紹介
安井稔[ヤスイミノル]
1921年、静岡県生まれ。1944年、東京文理科大学英語学英文学卒業。東京教育大学教授、東北大学教授、筑波大学教授、芦屋大学教授、静岡精華短期大学学長を歴任。東北大学名誉教授、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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