内容説明
本書は、社会言語科学会の黎明期を支え、その発展を牽引してきた阿部圭子教授の共立女子大学ご退職を祝して編まれた記念論文集である。収録されているのは、特別寄稿2本に加え、阿部教授に教え導かれた後進を中心とする学際的論考13本である。社会言語学、語用論、認知言語学など、多彩な視座から〈ことば〉と〈社会〉が響き合うダイナミズムを鮮やかに照らし出す。
目次
特別寄稿(Ding an sichへのドイツ語の接近法覚書;ネット社会における言論空間のゆがみ―SNS選挙と陰謀論)
認知とことば(英語の逸脱的な応答表現の分析―[yes+否定]パタンに注目して;定形節をとるtalk aboutの使用実態とその動機付けについて討;意味の豊かな/質素な言語使用―分散意味論と情報理論から見る多義性の様相;記号と意味の循環―Semiogenesisを起点とする意味づくり;〈相手〉を呼ぶとき、呼ばないとき―日英語の自称詞・対象詞に関する予備的研究)
相互行為とことば(〈英会話〉の社会言語学;テクノロジーの進化とスポーツ談話分析の可能性―審判と選手の相互行為におけるコードスイッチングの分析;医師のジェンダー患者アウトカム・コミュニケーション―Tsugawa et al.(2017)の知見を架橋する社会言語学的考察
絵本の読み聞かせにおける人口統計的要因の影響―日米親子の発話スタイルに関する実証的検)
法・企業とことば(「良い商標」とは?―枯渇するネーミング空間をめぐって;企業の語りから見る社会)
SNSとことば(社会の中でゆらぐ句読法―CMCにおける記号を介した文法変化;メール話段の開始部に出現する表現―送受信者間の親しさという観点から)



