内容説明
本書は、極性表現の構造、意味、機能についての第一線の研究者による論文を収録する。所収論文では、極性についての先行研究を踏まえた上で、統語論、意味論、語用論、歴史、言語獲得、コーパス等、様々な観点から、否定極性現象のみならず、肯定極性現象をも含めた極性現象の最新の分析が展開されている。編者による極性研究の概説も含まれ、専門家は言うに及ばず、初学者にも、極性現象の研究をするための必携書となっている。
目次
序論―極性表現の構造・意味・機能
第1部 統語論(日本語の否定極性表現と統語構造;極性と否定極性と統語的条件―日本語とスペイン語の否定現象から;話題・焦点活性化とWH‐mo,XP‐sika,Rokuma N;程度修飾と極性が交差するところ)
第2部 意味論(日本語の裸不定語―譲歩条件節における認可メカニズムを通して;「より」「ほど」「くらい」の極性について;On the Strong and Weak Reading of the Scalar Particle‐Mo in Japanese)
第3部 肯定極性項目(肯定極性を持たない肯定極性表現―日本語の「whか」の分析;否定極性・肯定極性の第一言語獲得―子どもはどこまで大人と同じなのか)
第4部 語用論(否定極性疑問文の伝達する慣習的推意―日本語と英語の比較;感情表出表現として振る舞う否定極性表現の意味・機能について―「何も」と「とても」を中心に)
第5部 コーパス・歴史(「そんなに」「あまり」の非否定節における分布と意味;上代日本語の否定極性表現―副助詞ダニの意味再考)
著者等紹介
澤田治[サワダオサム]
神戸大学大学院人文学研究科・准教授
岸本秀樹[キシモトヒデキ]
神戸大学大学院人文学研究科・教授
今仁生美[イマニイクミ]
名古屋学院大学外国語学部英米語学科・教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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